CVR(コンバージョン率)は、Webマーケティングが成功しているかどうか判断する、ひとつの評価軸です。
CVRとは、訪問者のうち、来店予約や商品・サービス購入、資料請求などの成果に至った割合のこと。
今回は、CVR改善にLINEが必要な理由や、CVR以外の主な指標、LINEのCVRを改善する方法などについて解説します。
LINEのCVRについて理解を深めたい方にとって参考になる内容ですので、ぜひ読んでみてください。
CVR改善になぜLINEが必要?
LINEは、幅広い媒体でUXを高めるために大いに役立ちます。
なお、UXとは、User Experience(ユーザーエクスペリエンス)の略称で、ユーザーが商品やサービスを通じて得られる体験のことを指します。
たとえば、商品やサービスを通じて、楽しい・面白い・嬉しいなどと心を動かされることだけではなく、他社製品より使いやすいといった品質に関わるものもUXに含まれます。
特に、toCビジネスを展開している場合、幅広い年代の利用率が高いLINEは、CVRの改善に一役買う可能性が高いと言えるでしょう。
CVR以外の主な指標
次に、CVR以外の主な指標について解説します。
CTR(クリック率)
CTRは、Click Through Rateの略称で、クリック率のことです。
クリック率とは、広告やボタン、リンクなどがクリックされた割合を示す指標であり、「クリック数÷表示回数」で計算できます。
CPC(クリック単価)
CPCとは、Cost Per Clickの略称で、クリック単価のことです。
クリック単価とは、1クリックあたりの単価を示す指標であり、「広告費÷クリック数」という計算式で求められます。
CPM(インプレッション単価)
CPMとは、Cost Per Milleの略称で、インプレッション単価のことです。
インプレッション単価とは、広告1,000回表示あたりの単価を示す指標であり、「広告費÷広告の表示回数×1,000」で計算できます。
CPA(顧客獲得単価)
CPAとは、Cost Per Action、または、Cost Per Acquisitionの略称で、顧客獲得単価のことです。
1件のコンバージョンを獲得するのにかかった費用を示す指標で、「広告費÷コンバージョン数」という計算式で求められます。
来店予約や商品・サービス購入など、期待する行動をユーザーが取るために、いくらの広告費が必要だったか、把握できます。
なお、コンバージョンを獲得するためには、途中での離脱を避けなければいけません。
▼下記の資料では、Webサイトの離脱率の主な原因とユーザーに満足してもらうためのサイト構造についてをわかりやすく解説しています。
- 離脱率の改善方法
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LINEのCVRを改善する方法
続いて、LINEのCVRを改善する方法について解説します。
ポイントは以下の3つです。
- ターゲットを明確にする
- ユーザー動線を設計し直す
- ランディングページを改善する
それぞれについて深堀します。
ターゲットを明確にする
まず、ターゲットを明確にしなければいけません。
ターゲットを明確にしないと、万人に向けた発信あるいは見当外れの訴求をおこなってしまうこともあるでしょう。
ターゲットを絞って定めるからこそ、来店予約や商品・サービス購入などのコンバージョンを獲得できるようになります。
たとえば、同じ美容ジャンルであっても、脱毛関連のキーワードで流入したユーザーに対して、整形のランディングページに誘導してもユーザーニーズと合っていないため、コンバージョンが発生しにくいでしょう。
ターゲットを明確にしたうえで、そのターゲットに刺さるプロモーションをおこなってください。
ユーザー動線を設計し直す
ユーザー動線を設計し直すのも重要です。
たとえば、広告から流入したユーザーは、ファーストビューで求めていた情報やコンテンツを見つけられないと早々に離脱してしまいます。
つまり、ユーザー動線設計を描いたうえで、来店予約や商品・サービス購入などアクションにつながるボタン(CTA)の配置場所を決める必要があります。
さらに、視認性やCTAを促す文言などをユーザー視点で見直さなければいけません。ユーザー動線をひとつのストーリーのように描くためには、シナリオ設計が重要となってきます。
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- Web接客におけるシナリオとは?
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ランディングページを改善する
ユーザーが最初に訪れるページは、ランディングページと呼ばれますが、このランディングページを改善することで、CVRが上がった事例は少なくありません。
専用のツールを使って、ユーザーが離脱している箇所を特定するとよいでしょう。
たとえば、CTAをランディングページの冒頭にも付ける・CTAを目立つ色や大きさに変える・商品やサービスの訴求内容を変えるなどに気を付けることも重要です。
LINEのCVR改善事例
続いて、LINEのCVR改善事例を7つ紹介します。
- セグメント配信を有効活用
- チャットボットとの会話を活用
- LINEに誘導してフォームに入力
- バナーデザインの変更
- 親近感のある写真を挿入
- 機能訴求よりもベネフィット訴求を強調
- ポイントを絞ったクリエイティブ
セグメント配信を有効活用
LINE公式アカウントを利用するならば、セグメント配信を積極的に活用していきましょう。
セグメントとは、性別や年齢、居住地、過去の購入履歴などで仕分けること。たとえば、「20代男性・東京都在住・過去にA商品の購入履歴あり」と制限をかけたうえで、メッセージを配信することができます。
男性に女性用下着のプロモーションをおこなったり、関東在住の人に関西店舗オープンのお知らせをしたりしてもほとんど効果は見込めません。
メッセージの受け取り手の興味や関心に合わせた、セグメント配信が有効です。
チャットボットとの会話を活用
LINE内のチャットボットを利用し、ユーザーの疑問を速やかに解決して、CVR向上につなげた事例もあります。
ユーザーは疑問を持っても、わざわざ電話したりメールしたりするとは限りません。「よく分からないな。別の商品を見よう」という発想になることもしばしば。
そこで、チャットボットを活用するのが有効なわけです。場合によっては、途中で離脱したユーザーに対して、メッセージにて再度申し込みを促すのもよいとされています。
「よくある質問」をチャットボットに登録しておき、ユーザーの不安や不満を解決しましょう。
LINEに誘導してフォームに入力
ユーザーがランディングページやECサイトから離脱してしまう際、ポップアップバナーを表示してLINE公式アカウントに誘導し、フォームに必要な情報を入力してもらって、CVRを上げる施策も有効です。
ユーザーによっては、見慣れないWebサイトで個人情報をいちから入力するのに抵抗があったり面倒に思ったりする方もいます。
普段使い慣れているLINEにいったん誘導することで、安心感を持ってもらえることもあるでしょう。
バナーデザインの変更
CVRを上げるためには、バナーデザインは重要です。
たとえば、下着や着物などの衣服であれば、人気商品の着用写真付きが好まれるかもしれません。
また、ラインディングページのファーストビューと親和性の高いバナーデザインだと、CVRが高くなるということもあります。
ボタンをクリックしてもらうだけではなく、その先の来店予約や商品・サービスの購入に自然に移行できる、ユーザー視点での改善が必要です。
親近感のある写真を挿入
業界業種によっても異なりますが、あえてユーザーがスマホで撮影したような親近感ある写真を挿入することで、CVRが改善した事例もあります。
LINE広告の配信先のひとつである「LINE NEWS」は報道写真が多いため、ユーザーがスマホで撮影したような親近感のある画像がユーザーの目を引くのではないかと考えられています。
また、プロらしい写真よりも、温かみが感じられることもあるかもれしれません。売りたい商品やサービスのニーズや特性を考慮したうえで、どのような写真を使うか見定めてください。
機能訴求よりもベネフィット訴求を強調
マーケティングの基本でもありますが、商品やサービスの機能訴求よりも、ベネフィット訴求のほうが、CVRは上がることが多いでしょう。
なお、機能訴求とは、商品やサービスが持つ機能そのもののこと。対して、ベネフィット訴求は、商品やサービスが持つ機能によってユーザーが得られる具体的な変化や効果のことです。
ユーザーが商品やサービスを利用するシーンを具体的にイメージさせてあげると、購入意欲が高まるとされています。
ポイントを絞ったクリエイティブ
アピールしたいポイントに絞って広告画像をクリエイティブすることで、CVRの改善を図れた事例もあります。
たとえば、全体的なデザインをシンプルにして、テキストを短くまとめたほうがCVRが高くなることもあります。
なお、テキストは、背面の色やデザインに考慮して、同系色でまとめるか、反対色を使って強調するか、しっかり方針を定めるようにするとよいでしょう。
LINEのCVRのまとめ
CVRを向上させるのは簡単ではありませんが、少しの工夫で大きく改善できることも少なくありません。
本記事で紹介した、CVR改善事例をぜひ参考にしてみてください。LINEを活用したデジタルマーケティングは、しっかり戦略を練って取り組んでいきましょう。
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