Webサイト運用やWebマーケティング戦略を検討する上で、製品・サービスを通して得る体験である「UX」の改善は、必要不可欠です。
マーケターの方のなかには「UX改善の具体的なプロセスが分からない」「考え方や改善のポイントを詳しく知りたい」とお考えの方もいるでしょう。
この記事では、UX/UIを改善するプロセスや、役立つ3つの設計思考、UX改善を成功させる6つのポイントについて解説します。
UX/UIを改善する4つのプロセス
UX/UI向上を目指すには、下記のプロセスを繰り返すことが重要です。
- 解決すべき課題を発見する
- 課題の原因を分析する
- 改善施策を打ち出す
- 効果測定を行う
ここでは、それぞれのプロセスについて順に解説していきます。
1. 解決すべき課題を発見する
はじめに、UXやUIに関して解決すべき課題を特定しましょう。
たとえば、画面が見づらい、ユーザーが情報に辿り着きにくい、すぐに離脱されてしまうといった課題をピックアップします。
ユーザーのフィードバックや意見を収集するためには、ユーザーインタビュー、ユーザーテストなどの手法が一般的です。
製品・サービスとの接点から利用した後までの流れをまとめた「カスタマージャーニーマップ」を作成するのもおすすめです。
2. 課題の原因を分析する
課題を発見した後は、なぜその課題が発生しているのか、課題の原因を分析する必要があります。
サイトの表示速度が遅い、導線が煩雑でページを辿りにくい、階層が分かりにくい、更新頻度が低いなど、課題の原因を突き止めることが大切です。
既存のデータやGoogle Analyticsなどの分析ツールも活用すると、より定性的な分析が行えます。
課題発見時に参照したデータや、ユーザーによる意見をもとに、UX・UIの両面から分析を進めていきましょう。
3. 改善施策を打ち出す
課題の原因を理解したら、具体的な改善施策を打ち出します。
改善施策には、UX/UIデザインの変更、機能の追加や削除、インタラクションの改善など、さまざまなアプローチが含まれます。
ユーザーのニーズやビジネスの目標を考慮に入れつつ、具体的な改善案を検討しましょう。
4. 効果測定を行う
最後のプロセスは、実施した改善施策の効果を測定することです。
施策がユーザー体験や目標にどのような影響を与えたかを分析し、さらなる調整や改善が必要な場合には対策を講じましょう。
効果測定には、ユーザーのフィードバック、使用データの分析、A/Bテストなどの手法が使用されます。
不十分な箇所が見られた場合は、再度改善策を検討し、改善を繰り返すことでUX・UIのさらなる向上が見込めるでしょう。
UX/UI改善に役立つ3つの設計思考
ここからは、UX/UI改善を行う上で意識したい3つの設計思考について解説します。
- 人間中心設計
- デザイン思考
- リーンUX
それぞれ順に見ていきましょう。
人間中心設計
人間中心設計とは、製品やサービスの開発において、ユーザーのニーズや要求を中心にデザインするアプローチです。
ユーザーのフィードバックやアクションの調査を通じて、ユーザー視点で問題を把握し解決策を見つけることを重視します。
ユーザーの体験を中心に据えることで、使いやすく顧客満足度の高い製品やサービスを提供することができます。
デザイン思考
デザイン思考とは、問題解決やイノベーションを促進するために、デザインを考案する際のプロセスを活用する手法です。
ユーザー視点から問題やニーズを捉え、仮説をもとにアイデアを生み出し、検証や改善を繰り返すことに重点を置きます。
ブレインストーミングやプロトタイピングを通じて、前例のない課題や改善策に行き詰った際に、新たな解決策を見つけ出すのに役立ちます。
リーンUX
リーンUXは、「考える」「作る」「確かめる」のフェーズを繰り返し、効率的な改善を実現するための手法です。
早期のプロトタイピングやユーザーテストを通じて、各フェーズごとの問題点を特定し、素早く改善点を見つけ出します。
また、データとフィードバックを活用してデザインを洗練させることで、無駄な時間やリソースの浪費を防ぐこともできます。
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UX改善を成功させる6つのポイント
優れたUX/UIを実現するために、下記のポイントを意識しましょう。
- 顧客の体験価値に目を向ける
- ユーザーの流入経路を把握する
- 一人ひとりのニーズに着目する
- リフレーミングを行う
- ユーザー視点で体験してみる
- ユーザーのフィードバックを反映する
ここでは、それぞれのポイントについて解説します。
1. 顧客の体験価値に目を向ける
顧客の体験価値とは、製品やサービスを利用した際にユーザーが感じる満足度や価値のことを指します。
UX改善では、単に製品の機能やデザインを改善するのではなく、顧客がどのような価値を求め、どのような体験を望んでいるかが大切です。
ユーザーのニーズを理解し、製品(モノ)だけでなく、価値のある体験(コト)を提供することに目を向けましょう。
2. ユーザーの流入経路を把握する
効果的なUX改善のためには、ユーザーの流入経路を把握するのも重要です。
ユーザーがどのような経路で自社商品やサービスにたどり着くのかを把握すれば、改善のポイントや優先順位を特定しやすくなります。
たとえば、Webサイトなら検索エンジンやSNS、広告、口コミ、ダイレクトなどの流入経路が挙げられます。
店舗であれば、たまたま店の前を通りがかって訪れた人や、口コミを聞いて訪れた人、チラシを見て入ってきた人などです。
ユーザーとの接点や行動パターン、CV率などのデータを分析し、改善すべきエリアを見つけ出しましょう。
3. 一人ひとりのニーズに着目する
商品やサービスを利用するユーザーは、それぞれが異なるニーズや好みを持っています。
そのため、個々のニーズにもとづいてカスタマイズしたUXデザインを提供できれば、満足度やロイヤリティ向上につながるでしょう。
たとえば、ユーザー自身も気づいていない滞在意識や行動の背景にある心理である「インサイト」を発見することも大切です。
ユーザーの隠れた本音であるインサイトを把握し、UX改善に活かすことができれば、より使いやすく、満足度の高いUXデザインを提供できるでしょう。
製品・サービスのターゲットを具体的な人物像としてまとめた「ペルソナ」を設定するなど、あらかじめユーザー分析も進めておくとスムーズです。
4. リフレーミングを行う
リフレーミングとは、課題や問題点を異なる視点から捉え直し、新たな解決策やアプローチを見つけ出す手法のことです。
たとえば、商品の在庫が少ないということは、別の観点から「商品は人気があり希少価値が高い」と捉えることができるでしょう。
このように、リフレーミングによって物事や問題を再定義することによって、新しいアイデアが生まれるきっかけとなるのです。
5. ユーザー視点で体験してみる
UX向上を図る際に、ユーザー視点で商品やサービスを体験することは非常に重要です。
改善すべきフローを定め、一連の流れで行ったことや感じたことをまとめ、実際にユーザーが感じていることを可視化しましょう。
サービスを快適に利用できるか、困ったときにヘルプページに辿り着けるかなど、さまざまな角度からサービスを見直します。
ここでは、製品やサービスを使用する際の過程や感情の変化である「UXタイムスパン」を意識しましょう。UXを「利用前」「利用中」「利用後」「利用時間全体」の4つの期間で捉えるという考え方です。
UXタイムスパンやカスタマージャーニーマップは、ユーザーの製品・サービス利用時の体験を理解し、満足度向上を図るための情報源にしましょう。
6. ユーザーのフィードバックを反映する
ユーザーからのフィードバックを改善に反映させることも大切です。
ユーザーの意見や要望を収集し、定期的なフィードバックループを確立することで、ユーザーの要求に応えるUXデザインを実現できます。
改善は一度で終わりではなく、ユーザーの要望を満たせなかった場合は、新たなアイデアをもとにさらなる改善を重ねていきましょう。
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UX/UI改善には、さまざまな角度から商品・サービスを見直し、改善施策を繰り返す必要があります。さらに、ユーザーの多様なニーズをもとに、個々のユーザーに対してカスタマイズされた最適な体験を提供することが大切です。
Web接客ツール「CODE Marketing Cloud」では、サイト内の行動データをもとに、ユーザー一人ひとりに最適なWeb接客を行い、ユーザーの行動を促進できます。
さまざまな業界に対応したテンプレートによる訴求はもちろん、オリジナルのポップアップを使い、埋め込みや追従メニューで導線を作ることも可能。
ユーザーのニーズに合わせた視覚的なコンテンツやオファーを提供し、製品・サービスや自社サイトの魅力を高められるでしょう。
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UX/UI改善のプロセスまとめ
UX/UIを改善する際は、「課題の発見」「原因の分析」「改善施策の実行」「効果検証と改善」の流れを繰り返す必要があります。
良いモノで売るというより、顧客に「体験を売る」という意識は非常に重要です。今回紹介したプロセスをもとに、よりユーザー理解を深めつつUX向上のために施策を打ち出しましょう。
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