LINE APIの基礎知識|できることや使い方、実際の活用事例7選を解説

LINEは日本で最も利用されているコミュニケーションアプリですが、実は事業者にとっても魅力的なサービスです。LINEが提供するAPIを使えば、LINEの機能や情報を自社のアプリやウェブサイトで活用できるようになります。

例えば、LINEログインやチャットボット、LINE Payなど、さまざまな機能があり、これらの機能を使えば、ユーザーとのコミュニケーションやエンゲージメントを高めたり、ビジネスの効率化や収益化を図ったりすることが可能です。

そこで今回は、LINE APIの基礎知識やLINE APIでできること、使い方や実際の活用事例10選を解説します。これからLINEを自社事業に活用しようとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

目次

LINE APIとは?事業に活用するメリットも解説

LINE APIとは、LINEというアプリケーションと他のアプリケーションを連携させるための仕組みです。LINE APIを使えば、LINEの情報や機能を自社のアプリケーションで利用できます。

LINE APIには、チャットボットの開発、LINEログイン機能、IoT開発、音声アシスタントの開発、LINE決済機能、ソーシャルボタン・通知機能など、さまざまな種類があります。

LINE APIを事業に活用するメリット

LINE APIを事業に活用するメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • LINEの利用者数が多いため、幅広いユーザーにアプローチできる
  • LINEの認証や決済などを利用することで、ユーザーの利便性や信頼性を高めることができる
  • LINEのチャットボットや音声アシスタントなどを使って、ユーザーとのコミュニケーションやエンゲージメントを強化できる
  • LINEのデータや機能を自社のサービスに組み込むことで、付加価値や差別化を図ることができる

LINE APIの種類とできることの概要

LINE APIの種類には、以下の8つがあります。

  1. LINE Messaging API
  2. LINEログイン
  3. LINE Front-end Framework (LIFF)
  4. LINEミニアプリ
  5. LINE Things ※サービス終了
  6. LINE Pay ※サービス終了
  7. LINE Notify ※サービス終了
  8. ブロックチェーンサービス ※サービス終了

以下では、それぞれの概要を紹介します。

1.LINE Messaging APIでできること

Line Messaging APIは、LINE公式アカウントとユーザーとのやりとりをカスタマイズできるAPIです。チャットボットやリッチメニュー、ビーコンなどの機能を利用できます。

LINE Messaging API

2.LINEログインでできること

LINEログインは、LINEのアカウント情報を使って、他のアプリケーションやWebサービスにログインできる機能です。ユーザーの利便性やエンゲージメントを高めることができます。

LINE ログイン

3.LINE Front-end Framework (LIFF)でできること

LINE Front-end Framework (LIFF)は、LINEのトーク画面やタイムラインなどに埋め込まれたWebアプリケーションを作成できるフレームワークです。LINEの機能やデータをWebアプリケーションで利用できます。

LINE Front-end Framework (LIFF)

4.LINEミニアプリでできること

LINEミニアプリは、LINEアプリ内で動作する軽量なアプリケーションです。LIFFをベースにしており、ユーザーに対して簡単にアクセスできるようになっています。

LINEミニアプリ

5.LINE Thingsでできること※2024年5月13日(月)サービス提供終了

LINE Thingsは、LINEとBluetooth Low Energy (BLE)対応のデバイスを連携させるプラットフォームです。スマートフォンやスマートスピーカーなどのデバイスとLINE公式アカウントを通じてやりとりできます。

6.LINE Payでできること ※2025年4月30日(水)国内サービス提供終了

LINE Payは、LINEのユーザーがオンラインやオフラインで決済できるサービスです。LINE Pay APIを利用することで、自社のサービスにLINE Payの機能を組み込むことができます。

LINE Payは2025年4月30日(水)付けで日本国内での送金サービスを終了しています。タイおよび台湾においては今後も継続して提供されています。

7.LINE Notifyでできること ※2025年3月31日(月)サービス提供終了

LINE Notifyは、LINEの通知機能を利用できるサービスです。LINE Notify APIを利用することで、自社のサービスからLINEに通知メッセージを送信できます。

LINE Notifyは2025年3月31日(月)付けでサービス提供を終了しています。代替サービスとして、LINE公式アカウントのMessaging APIの利用が推奨されています。

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8.LINE Blockchain Developersでできること ※2025年3月31日(月)サービス提供終了

ブロックチェーンサービスは、LINEが提供するブロックチェーンプラットフォームです。ブロックチェーン技術を活用した分散型アプリケーションやトークンエコノミーを実現できます。

LINE Blockchain Developersは2025年3月31日(月)付けでサービス提供を終了しています。代替サービスとして、Mini Dappの利用が推奨されています。

Developers

LINE APIの使い方

上記のように、LINE APIとは、LINEが提供するさまざまな機能やサービスを開発者が利用できるようにするためのインターフェースです。LINE APIには、チャットボットやLINEログイン、LINE Payなどの種類があります。

LINE APIの使い方は、以下のような手順となります。

1.LINE Developersコンソールにログインする

LINE Developersコンソールは、LINE APIを管理するためのWebサイトです。

LINE Developersコンソールのログインページはこちらから

ビジネスIDでログインする

2.アカウント作成

ログインボタンを押下すると、アカウント作成画面が表示されます。

任意の開発者名、開発者のメールアドレスを記入し、規約を確認してアカウント作成を行います。

3.プロバイダーを作成する

プロバイダーは、サービスやアプリを提供する組織のことです。

4.チャネルを作成する

チャネルは、LINEプラットフォームの機能とサービスやアプリを連携するための通信路です。

チャネルの種類に応じて、必要な情報や機能を設定します。作成できるチャネルは以下の4種類です。(※2025年12月現在)

  • LINEログイン
  • Messaging API
  • ブロックチェーンサービス
  • LINEミニアプリ

チャネルの情報を利用して開発を行う

チャネルの情報には、アクセストークンやWebhook URLなどが含まれます。これらの情報を使って、LINE APIの機能を呼び出したり、LINEプラットフォームからのイベントを受け取ったりできます。

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LINE APIの活用事例7選を解説

次に、実際にLINE APIの機能を活用した事例について解説します。

ここで紹介する機能は、以下の通りです。

  1. 予約機能
  2. デジタル会員証
  3. チャットボット
  4. ロイヤリティプログラム
  5. クーポン配布
  6. ゲーム連携
  7. イベント通知

1.予約機能

LINEのトーク画面やタイムラインに埋め込まれたWebアプリケーション(LIFF)を使って、ユーザーが簡単に予約やキャンセルができるようにする機能です。

例えば、美容院やレストランなどの予約サイトをLINE公式アカウント上で提供することで、ユーザーの利便性やエンゲージメントを高めることができます。

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2.デジタル会員証

LINEのアカウント情報を使って、自社の会員サービスにログインできるようにする機能です。

例えば、ポイントカードやクレジットカードなどのデジタル会員証をLINE上で発行し、店頭やオンラインで利用できるようにすることで、ユーザーの忠誠度や売上を向上させることができます。

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3.チャットボット

LINEのメッセージ機能を使って、ユーザーと自動的に対話できるようにする機能です。

例えば、商品の検索や注文、問い合わせなどのサービスをチャットボットで提供することで、ユーザーのニーズに応えることができます。

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4.ロイヤリティプログラム

LINEの友だちやグループとの関係性を利用して、ユーザーに特典やインセンティブを提供する機能です。

例えば、友だちを誘ってサービスに登録したり、グループで一緒に購入したりすることで、ポイントやクーポンなどの報酬を得られるようにすることで、ユーザーの口コミや拡散を促進することができます。

5.クーポン配布

LINEのメッセージや通知機能を使って、ユーザーにクーポンを配布する機能です。

例えば、キャンペーンやアンケートなどの条件を満たしたユーザーに、LINE PayやLINEミニアプリで利用できるクーポンを送ることで、ユーザーの購買意欲やリピート率を高めることができます。

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6.ゲーム連携

LINEのアカウントや友だちとの関係性を利用して、ゲームの体験を向上させる機能です。

例えば、LINEログインでゲームにログインしたり、LINEの友だちとゲーム内でコミュニケーションしたり、LINEの通知でゲームの情報を受け取ったりすることで、ユーザーのゲームへの没入感や継続率を高めることができます。

7.イベント通知

LINEのメッセージや通知機能を使って、ユーザーにイベントの情報やリマインダーを送る機能です。

例えば、LINE Messaging APIやLINEミニアプリを使って、自社のサービスからLINEにイベントの案内や参加確認などのメッセージを送ることで、ユーザーの参加率や満足度を高めることができます。

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LINE APIのまとめ

このように、LINE APIは、LINEと他のアプリケーションを連携させるための仕組みです。LINE APIを使うと、チャットボットやLINEログイン、LINE メッセージなどの機能を活用可能です。

また、LINE APIにはさまざまな種類があるため、目的に応じて選択でき、貴社の事業にも活かすことができるでしょう。

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