不動産業界では、契約に至るまでに長い検討期間が必要なことが多く、ユーザーとの接点をいかに維持し続けるかが大きな課題です。従来の訪問営業や電話営業、一方的な営業メールの送付では、かえってユーザーの信頼を失います。
そこで注目されているのが、LINE公式アカウントを活用したナーチャリング施策です。本記事では、LINEを効果的に活用して見込み客を逃さないための具体的な方法と、3つのステップをご紹介します。

不動産業界のマーケティング課題とLINE活用の必要性
不動産業界が直面する主なマーケティング課題として、ユーザー情報を取得したいがユーザーの企業選別候補から外れてしまったり、顧客と継続的な接触がおろそかになったり、ユーザーの望まない営業を行い忌避されるなどの課題があります。
不動産業界が直面する主な課題
ユーザー情報の取得
資料請求などで得られる情報は、ユーザーの検討段階を把握し、次のアクションを促すための重要なデータです。しかし、この初期段階でユーザーが離脱するケースも少なくありません。
継続的な接触(ナーチャリング)不足
資料請求後、継続的な接触がない場合、ユーザーは他社に流れてしまいます。情報提供や関係性の構築を怠らないことが重要です。
営業手法の見直し
突然の訪問営業やしつこい電話営業は、ユーザーからの信頼を損ねるリスクがあります。現代では、効率的かつストレスの少ない接触方法が求められています。
不動産業界の課題解決法としてLINEの活用があります。認知獲得からファン化まで、マーケティングファネルのすべての局面においてLINEが活用されるようになっています。LINEは国内利用率80%以上、30代では90%以上と非常に高い普及率を誇ります。さらに、メールマガジンと比較しても開封率やクリック率が圧倒的に高いという特徴があります。
LINEを活用することで、不動産業界のマーケティング課題を解決する大きな可能性があります。
見込み客を逃さない3ステップマーケティング
LINE公式アカウントを中心に、不動産業界の顧客育成(ナーチャリング)を3つのステップで進める方法をご紹介します。
STEP1: 情報収集段階のユーザーにアプローチ
まずは、情報収集段階のユーザーに対し、自社の魅力をアピールして接点を持つことが重要です。不動産投資目的のユーザーにはセミナーを開催したり、家づくりを希望するユーザーには資料請求を行ってもらうなどがあります。
チャットボットで基礎情報を提供
自社サイトに訪問したユーザーには、チャットボットを活用して個々の興味に合わせた情報を提供します。例えば、初心者向けの不動産投資ガイドや、自社の強みをアピールするコンテンツを提案します。

資料請求やセミナーへの誘導
資料請求や、セミナーへの参加を促すことでユーザー情報を取得します。例えば、不動産投資に興味があるユーザーには、関連ブログから資料請求ができるようにしたり、不動産投資のページを複数閲覧したユーザーに対して、不動産セミナーに関する情報を提示して、検討段階を進めてもらいます。

ハウスメーカーを探すユーザーには、自社サイトやモデルハウスなどの現地でLINE友だち登録の案内を行って、LINEの友だち追加を促します。

STEP2: ナーチャリングで検討を後押し
LINE公式アカウントを活用して、ユーザーとの関係性を構築・維持します。LINEにはユーザーの属性ごとにカスタマイズできるリッチメニューや、柔軟にユーザーに対応できるメッセージ機能があるため、ユーザーにとって必要な情報を提示し、検討を進めるきっかけを作ることができます。
LINEリッチメニューの活用
トーク画面下部にタイル状のリッチメニューを配置し、ユーザーの状況に応じたコンテンツを表示。例えば、顧客管理システムとID連携をして、アンケートなどで取得したユーザーデータを元に、オンライン相談やおすすめ物件の訴求を行ったり、資料請求済みユーザーには、物件見学情報やキャンペーンを訴求するなど、ユーザーの検討段階に沿った訴求を行います。

チャットやメッセージ配信で次のステップへ誘導
資料請求や物件についての問い合わせ対応や、モデルハウス見学や個別相談など、検討を深めるアクションを促すメッセージを定期的に配信します。

また、イベントのリマインダーとしても活用でき、次のステップに繋げることができます。

STEP3: 申込み・契約後のフォローアップ
申し込みや契約後がゴールではありません。不動産投資のユーザーの場合、物件の管理や2件目以降の物件紹介などはその後の契約に繋がる可能性があります。家を建てたいユーザーの場合は設計や内装の打ち合わせや、物件の引き渡し後も定期点検の案内を行うことで、永続的な信頼関係を築くことが重要です。
アフターフォローでリマインダー配信や次に繋がる情報配信をする
打ち合わせや契約日のリマインダーをLINEで送信し、スムーズな手続きをサポートします。契約後は、物件管理や次の物件紹介につながる情報を定期的に配信します。リッチメニューには、管理サポートや新しい物件情報へのリンクを配置すると良いでしょう。

不動産業界のマーケティングにはLINEを活用しよう
不動産業界におけるLINE活用は、情報収集から契約後の関係構築まで、あらゆる段階で大きな効果を発揮します。
LINEを活用することで、ユーザーごとにパーソナライズされた情報提供ができ、しつこさを感じさせない継続的な接触を行うことができます。さらにリアルタイムで効果的な情報配信もでき、次に繋がるアクションを起こすことが期待できます。
ユーザーとの接点を逃さないナーチャリング施策として、LINE公式アカウントの導入は非常に有効です。
ぜひ、この記事を参考に自社のマーケティングにLINEを取り入れ、見込み客との関係性を強化してください。株式会社エフコードでは不動産業界のLINE活用に関するセミナーを無料で開催しております。オンラインですぐに閲覧できますので、是非ご覧ください。
また、以下のダウンロードボタンからLINEマーケティングツール「hachidori」の概要資料をダウンロードできます。
- 取得した会話データ、友だち登録日など複数条件を掛け合わせてのセグメント配信
- hachidori内に蓄積されたデータはCRMなどの外部システムと相互に連携可能
- LINEのUIDと顧客管理システムのIDを突合し相互にデータ連携することで細やかなユーザー体験を提供
- LINE通知メッセージ(電話番号を活用して、LINEの友だちでないユーザーにもLINE通知ができるサービス)の配信
上記のような特徴がございますので、ぜひ参考資料としてご活用ください。
