LINEミニアプリとは、LINEの中で利用できるアプリのこと。
LINEは、日本で広く親しまれているコミュニケーションツールですが、LINEミニアプリについて知らない方もいるでしょう。
そこで今回は、LINEミニアプリの概要や導入事例、メリット・デメリットなどを解説します。
LINEミニアプリとは?
LINEミニアプリとは、LINEの中で利用できるアプリのこと。
LINEがすでにダウンロードされていれば、新たにアプリを入れる必要はありません。店舗側が利用できる主な機能は以下の通りです。
- 来店予約
- 会員証
- モバイルオーダー
- テイクアウト
- 順番待ち受付
- ポイントカード
- スタンプカード
- キャッシュレス決済
たとえば、飲食店では、注文をモバイルオーダーで受け付けることができます。LINEミニアプリのモバイルオーダーを導入することで、オーダーミスを減らし、店舗スタッフは料理をつくったり運んだりすることに注力できるでしょう。
また、美容院であれば、LINEミニアプリの来店予約機能で予約してもらい、会員証で受付することで、スムーズに接客に移行できるでしょう。
会員証やポイントカード、キャッシュレス決済などは、どの業界でも必要となる基本的な機能ですので、幅広い店舗でLINEミニアプリは活躍します。
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- LINEに使えるCRMツールとは
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LINEミニアプリが注目される背景
LINEミニアプリが注目される背景として、スマートフォンの普及やデジタル化が挙げられます。
スマートフォンはシニア層も含めた幅広い年代に浸透しています。そのため、ユーザーの属性情報や行動情報などをデジタルで管理および分析できる環境が整ったと言えます。
さらに、新型コロナウイルス感染症の猛威により、デジタルによるコミュニケーションが、これまで以上に注目されるようになりました。
飲食店であれば、キャッシュレス決済でテイクアウトできることが当然となりつつあります。
また、あらかじめモバイルオーダーしておくことで、時間を無駄にしないことを好む若者も増えてきました。
今後は、オンラインはもちろんのこと、オフラインにおけるデジタル化が重要です。
LINE公式アカウントとの違い
企業や店舗がLINEをビジネス利用すると言えば「LINE公式アカウント」が広く知れ渡っているかもしれません。
LINEミニアプリとLINE公式アカウントとの違いは、主に2つあります。
- 画面デザインのカスタマイズ可否
- 顧客体験か情報提供か
それぞれについて解説します。
画面デザインのカスタマイズ可否
LINEミニアプリは、画面デザインを自由にカスタマイズできます。
たとえば、背景の色やボタンのデザイン、バナーの位置などをカスタマイズできるため、ブランドイメージを意識したデザインに変更可能です。
対して、LINE公式アカウントは、基本的にトーク画面で、画面デザインを自由に設定できるわけではありません。リッチメニューを利用すると、画面下部にバナーを表示することができますが、画面デザインを変更できるLINEミニアプリとは要領が違います。
顧客体験か情報提供か
LINEミニアプリとLINE公式アカウントは、基本的な役割が異なります。
LINEミニアプリは、メッセージを送信する機能がなく、来店予約や会員証、モバイルオーダーなどユーザーに消費体験を行ってもらう役割を担っています。
対して、LINE公式アカウントで第一優先されているのはユーザーに情報を提供すること。店舗の新メニューやクーポンなど、情報を提供することで再来店を促します。
LINEミニアプリとLINE公式アカウントは別物として扱い、うまく併用する必要があるでしょう。
LINEミニアプリのメリット
次に、LINEミニアプリのメリットについて解説します。主なメリットは以下の3つ。
- 導入コストや運用コストを抑えられる
- LINEユーザーにとって利便性が高い
- データを活用したマーケティング活動を行える
それぞれについて深堀します。
導入コストや運用コストを抑えられる
LINEミニアプリを利用すると、導入コストや運用コストを抑えることができます。
あらかじめ用意されている機能のうち、店舗に合ったものを選ぶ形ですので、費用や時間をあまりかける必要はありません。
また、LINEの中で利用できるアプリですので、OSの違いを考慮する必要もありません。
初期費用と月額費用がかかりますが、シンプルな機能のアプリであれば初期費用と月額費用が少なくて済みます。費用については、各店舗によって異なるため、相談して見積もってもらうとよいでしょう。
LINEユーザーにとって利便性が高い
LINEは日本で広く親しまれているコミュニケーションアプリです。
そのため、すでにLINEをダウンロードしている人は大勢います。そういったユーザーにとってLINEミニアプリは非常に使い勝手がよいでしょう。
すでにLINEがダウンロードされているのであれば、新しく何かをダウンロードする必要はなく、QRコードやURLで読み込めば、すぐに利用できます。
今まで馴染みのあるLINEの中のアプリですので、抵抗なく利用し始められるユーザーは多いでしょう。
データを活用したマーケティング活動を行える
LINEミニアプリでは、店舗への来店回数や最終来店日時、購入履歴、ユーザーが離脱しているポイントなど、ユーザーの利用データを簡単に取得できます。
そのため、そのデータを活用して、効果的なマーケティングを実施可能です。
たとえば、リピーターではあるが最終来店日時が半年以上前のユーザーに対してのみキャンペーンを行うこともできます。
デジタル化が進んだ現在、データを活用したマーケティング活動は必須です。
LINEミニアプリのデメリット
続いて、LINEミニアプリのデメリットについても触れていきましょう。主なデメリットは以下の3つ。
- LINEユーザーではない外国人観光客に浸透しにくい
- LINEミニアプリの機能だけでは差別化しにくい
- ホーム画面にアイコンを表示することができない
それぞれについて詳しく解説します。
LINEユーザーではない外国人観光客に浸透しにくい
LINEは日本では馴染みのあるコミュニケーションアプリですが、海外では日本ほど浸透していません。
そのため、外国人観光客にとってみると「LINEって何?」「わざわざLINEをダウンロードするのは嫌だ」という感想を持つ人も少なくないでしょう。
訪日外国人観光客が多い店舗では使い勝手が悪いかもしれません。
LINEミニアプリの機能だけでは差別化しにくい
LINEミニアプリは、あらかじめ用意された機能の中でどれを選ぶか決めていくため、オリジナリティを出したり独自の機能に特化させたりすることには向いていません。
LINEミニアプリの中には同じ機能をもつ競合他社が存在するため、機能だけで差別化をするのは難しいでしょう。
ホーム画面にアイコンを表示することができない
LINEミニアプリは、LINEの中で利用できるアプリのことですので、すでにLINEがダウンロードされているのであれば、新たに何かアプリをダウンロードする必要はありません。
そのため、ホーム画面にLINEミニアプリのアイコンが表示されることはありません。
その結果、ユーザーはLINEミニアプリを利用したことがあることを忘れてしまう恐れもあります。ホーム画面にアイコンがあると、印象に残り、「たまにはアプリを開いてみようか」と思えるかもしれませんが、LINEミニアプリではそういったことが少ないでしょう。
LINEミニアプリの導入事例
続いて、LINEミニアプリの導入事例を機能別に紹介します。
- 会員証:阪急オアシス
- モバイルオーダー:アガリコ餃子楼
- 順番待ち受付:スシロー
- 来店予約:おくすりPASS FAST
会員証:阪急オアシス
スーパーマーケット「阪急オアシス」は、すでにネイティブアプリを持っていたものの、シニア層には手が届きにくい状況でした。
そこで、LINEミニアプリを導入したところ、50歳以上のユーザーも65%が利用してくれるようになりました。
たとえば、商品AをLINEミニアプリで紹介すると、たった1ヵ月でその商品AのLINEミニアプリの売上構成比が10%になったという事例もあります。
LINE公式アカウントとの組み合わせにより、効果的なプロモーションを図った成功事例です。
モバイルオーダー:アガリコ餃子楼
飲食店の「アガリコ餃子楼」は、LINEミニアプリ利用率が80~90%と高い数字を誇る店舗です。
店舗内でモバイルオーダーを導入することにより、店舗スタッフが常時4人だったところ3人で問題なくなり、人件費が削減できました。
さらに、過去の注文情報がLINEに蓄積されているため、今後積極的にデータを活用することもできます。
順番待ち受付:スシロー
回転ずしチェーン店「スシロー」は、ネイティブアプリを利用していないライトユーザー(直接来店客または店内発券客)向けにLINEミニアプリを提供しています。
順番待ち受付の機能を導入することにより、店内混雑が緩和されました。その結果、ユーザーに満足してもらうことができ、リピーターが増加することになりました。
来店予約:おくすりPASS FAST
スマートフォンで調剤予約ができる「おくすりPASS FAST」では、以前から電子お薬手帳のサービスを展開していましたが、ネイティブアプリはシニア層にとってはダウンロードの方法が難しいという課題がありました。
また、Webアプリでは会員登録されていないとメッセージを送信することができません。それらの課題を解決するためにLINEミニアプリを導入しました。
LINEミニアプリ提供開始から5ヵ月弱で1万人以上が会員登録し、店内混雑が緩和されました。LINEミニアプリ経由の調剤予約のリピート率は80%。公式アカウントも併用して、服薬フォローすることで、かかりつけ化を促進しました。
LINEミニアプリ導入事例のまとめ
このようにLINEミニアプリは、来店予約や会員証、モバイルオーダーなどの機能が充実しており、簡単かつ低コストで導入できる便利なツールです。
LINE公式アカウントと併用することで、より効果的なフォローやアプローチができるでしょう。
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