LINE公式アカウントは無料で十分?有料プランとの違いと選び方を徹底解説

「LINE公式アカウントを始めたいけど、無料プランで大丈夫?」「有料プランにしないと使えない機能があるの?」こんな疑問を持つ経営者や店舗オーナーの方は多いのではないでしょうか。

実は、LINE公式アカウントの無料プランと有料プランの違いは、思っているよりシンプルです。機能面での制限は一切なく、違いは「月に送れるメッセージの数」だけ。つまり、規模の小さなビジネスなら無料プランでも十分に活用できる可能性があります。

本記事では、実際の運用例を交えながら、あなたのビジネスに最適なプランの選び方を解説します。料金プランで迷っている方は、ぜひ最後までお読みください。

目次

LINE公式アカウントの料金プランの基本を押さえよう

LINE公式アカウントには「コミュニケーションプラン(無料)」「ライトプラン(月5,000円)」「スタンダードプラン(月15,000円)」の3つのプランがあります。多くの方が気になる「無料プランだと機能制限があるのでは?」という心配は無用です。実は、どのプランを選んでも使える機能はまったく同じ。違いは「月に送信できるメッセージの数」だけなのです。

3つの料金プランとその特徴

LINE公式アカウントの料金体系は非常にシンプルです。コミュニケーションプラン(無料)は月額料金0円で初期費用もかかりません。1カ月に200通までメッセージを配信でき、小規模な店舗や始めたばかりのビジネスに最適です。

ライトプラン(月額5,000円・税別)では、月間5,000通までメッセージ配信が可能になります。友だち数が増えてきた中規模ビジネスや、定期的な情報発信を行いたい事業者向けのプランです。

スタンダードプラン(月額15,000円・税別)は、月間30,000通まで無料で配信でき、さらに追加メッセージも送信可能な最上位プランです。大規模な顧客基盤を持つ企業や、頻繁にキャンペーンを実施する事業者に適しています。どのプランを選ぶかは、純粋に「何通送りたいか」で決まります。

無料プランでできること

無料のコミュニケーションプランでも、LINE公式アカウントのすべての機能が利用できます。メッセージ配信機能では、テキストはもちろん、画像・動画・音声メッセージ、リッチメッセージ(画像付き大型メッセージ)、カードタイプメッセージなど、多彩な配信形式が可能です。

顧客対応機能も充実しており、1対1のチャット機能、自動応答メッセージ、あいさつメッセージ、AI応答メッセージが利用できます。販促・集客機能として、クーポン配布、ショップカード(ポイントカード)、リッチメニュー、LINE VOOM投稿も可能です。

さらに、友だち数の推移やメッセージ配信数、開封率・クリック率の確認といった分析機能も、無料プランですべて利用できます。つまり、配信数以外に制限はないのです。

有料プランだけの特典はあるのか

結論からいうと、有料プラン限定の機能はありません。無料プランと有料プランの違いは、純粋に「配信できるメッセージ数」のみです。ライトプランは5,000通、スタンダードプランは30,000通と、配信可能数が大幅に増加します。

ただし、スタンダードプランには一つだけ特別な仕組みがあります。それは「追加メッセージ機能」です。月間30,000通を超えても、従量課金で追加配信が可能になります。これにより、キャンペーン時など一時的に配信数が増える場合でも柔軟に対応できます。

つまり、有料プランの価値は「より多くの顧客にメッセージを届けられる」という点に集約されます。機能面での優位性を求めて有料プランを選ぶ必要はないということです。

無料と有料の最大の違いは「配信可能メッセージ数」

「無料プランは月200通まで」と聞いて、少ないと感じるかもしれません。しかし、この「200通」の数え方には重要なポイントがあります。友だちとの個別チャットや自動応答メッセージはカウントされないため、実際の運用では思った以上に余裕があることも。ここでは、メッセージ数の具体的な計算方法から、配信数にまつわる仕組みを分かりやすく解説します。

各プランの配信上限と計算方法

各プランの配信上限は、コミュニケーションプランが200通/月、ライトプランが5,000通/月、スタンダードプランが30,000通/月(+追加配信可能)です。メッセージ数の計算は「友だち数×配信回数」が基本となります。

例えば、友だちが50人いる場合、月4回の一斉配信を行うと200通(50人×4回)となり、無料プランの上限ぴったりです。友だちが100人になると、同じ配信頻度で400通が必要となるため、有料プランへの切り替えが必要になります。

重要なのは、この計算は「一斉配信」の場合ということ。セグメント配信(特定の条件で絞り込んだ配信)を活用すれば、必要なメッセージ数を削減できます。例えば、新規顧客だけに送る、特定地域だけに送るなど、ターゲティングすることで効率的な配信が可能です。

カウントされるメッセージ・されないメッセージ

LINE公式アカウントでは、すべてのメッセージが配信数としてカウントされるわけではありません。この仕組みを理解することが、効率的な運用の鍵となります。

カウントされるメッセージは、メッセージ配信(一斉配信)、セグメント配信、ステップ配信、Messaging APIを使用したプッシュ配信です。これらは友だちに対して能動的に送信するメッセージのため、配信数として計上されます。

一方、カウントされないメッセージには、1対1のチャット、自動応答メッセージ、AI応答メッセージ、あいさつメッセージ、応答メッセージがあります。特に個別チャットは無制限で利用できるため、きめ細かなカスタマーサポートを提供できます。この違いを活用すれば、限られた配信数でも効果的な運用が可能になります。

追加メッセージ配信の仕組みと料金

スタンダードプランの大きな特徴は、月間30,000通を超えても追加配信ができることです。追加メッセージの料金は従量課金制で、配信数に応じて1通あたりの単価が変動します。

50,000通までは1通あたり3.00円、50,001~100,000通は2.80円、100,001~200,000通は2.60円と、配信数が増えるほど単価が下がります。さらに大量配信する場合は、最終的に1通あたり1.10円まで単価が下がる仕組みです。

例えば、月間35,000通配信する場合、追加の5,000通×3円=15,000円が基本料金に加算され、合計30,000円(税別)となります。この従量課金制により、必要なときだけ追加配信ができる柔軟性が生まれます。

あなたのビジネスに最適なプランの選び方

「うちの店舗には、どのプランが合っているんだろう?」と、プラン選びで悩む方のために、具体的な判断基準をお伝えします。実は、友だち数と配信頻度さえ分かれば、最適なプランは簡単に見つかります。ここでは、業種別の実例を交えながら、プラン選択の考え方とプラン変更のタイミングについて解説します。

友だち数と配信頻度から考える適正プラン

プラン選択の基本は、「友だち数×月間配信回数」で必要なメッセージ数を計算することです。コミュニケーションプラン(無料)が適しているのは、友だち数が50人以下で、配信頻度が週1回程度の場合です。開業したばかりの店舗や、地域密着型の小規模ビジネスに最適です。

ライトプランが適しているのは、友だち数が50~1,000人で、配信頻度が週1~2回の場合です。安定した顧客基盤を持ち、定期的な情報発信を行いたい中規模ビジネス向けのプランといえます。

スタンダードプランが必要になるのは、友だち数が1,000人以上で、配信頻度が週2回以上の場合です。大規模な顧客基盤を持ち、頻繁にキャンペーンを実施する事業者に適しています。この基準を参考に、自社の状況と照らし合わせてプランを選びましょう。

業種別のプラン選択事例

実際の業種別に、どのようなプラン選択が適しているか具体例を見てみましょう。

飲食店の場合、個人経営のカフェで友だちが80人なら、週1回のランチメニュー配信で月320通となり、ライトプランが適しています。一方、チェーン店で友だちが3,000人いて週2回の配信を行う場合は月24,000通となり、スタンダードプランが必要です。

美容院・サロンの場合、地域密着型の美容院で友だちが150人、月2回のキャンペーン配信なら300通で、ライトプランで余裕を持って運用できます。小売店・ECサイトの場合、友だちが500人で週2回の新商品情報配信なら月4,000通となり、ライトプランで対応可能です。

このように、業種や規模によって最適なプランは異なります。重要なのは、現在の友だち数だけでなく、今後の成長も見据えてプランを選ぶことです。

プラン変更のタイミングと注意点

プラン変更は月単位で可能ですが、アップグレードとダウングレードでタイミングが異なる点に注意が必要です。

アップグレードの場合は、月の途中でも即座に変更可能です。差額を支払えば、すぐに新プランの配信数が利用できます。例えば、月半ばでコミュニケーションプランからライトプランに変更した場合、日割り計算で差額が請求されます。

ダウングレードの場合は、翌月からの適用となります。月の途中で申請しても、当月は現在のプランが継続されるため、計画的な変更が必要です。プラン変更のベストタイミングは、月初の配信数が上限の80%に達したとき。これにより、配信制限で機会損失することなく、スムーズな運用が可能になります。

意外と知らない有料オプションの活用法

LINE公式アカウントの料金プランとは別に、ビジネスを加速させる有料オプションがあります。月額100円で取得できる「プレミアムID」、効率的な友だち獲得を実現する「LINE広告」、高度な機能を追加する「外部ツール」など、投資以上の効果が期待できるオプションをご紹介します。

プレミアムIDで検索性を高める

LINE公式アカウントを開設すると、自動的にランダムな英数字のIDが付与されます。これを任意の文字列に変更できるのがプレミアムIDです。料金は月額100円(税別)または年額1,200円(税別)とお手頃です。

プレミアムIDの最大のメリットは、店舗名やブランド名でID検索が可能になることです。例えば、「@abc123xyz」のようなランダムIDを「@cafe-sakura」のような分かりやすいIDに変更できます。これにより、口コミで広がりやすく、名刺やチラシに記載しても覚えてもらいやすくなります。

ただし、すでに使用されているIDは取得できないため、早めの申請がおすすめです。特に一般的な単語や人気のある名前は競争が激しいため、開設後すぐに確認することが大切です。

LINE広告との連携で集客を加速

LINE広告は、LINEアプリ内に広告を配信できるサービスです。LINE公式アカウントと連携することで、効率的な友だち獲得が可能になります。最低出稿額の制限がなく、小規模事業者でも始めやすいのが特徴です。

特に効果的なのが「友だち追加広告」です。広告をクリックするとLINE公式アカウントの友だち追加画面に直接遷移するため、スムーズな友だち獲得が実現します。初期設定は手動入札で1クリック24円から、自動入札で36円から開始できます。

予算上限も設定できるため、想定以上の費用がかかる心配もありません。月1万円程度の予算でも、効果的な運用により数百人の友だち獲得が期待できます。

外部ツールで機能を拡張する

LINE公式アカウントの基本機能だけでは物足りない場合、外部の拡張ツールを活用する方法があります。代表的なツールとして、L Message(エルメ)やLINE for Businessパートナーが提供する各種サービスがあります。

これらのツールでは、高度なセグメント配信、詳細な顧客属性管理、自動シナリオ配信、流入経路の分析、アンケート機能の強化などが可能になります。月額数千円から利用でき、マーケティング効果を大幅に向上させることができます。

ただし、これらは必須ではありません。まずは標準機能を使いこなし、「もっと細かくターゲティングしたい」「自動化を進めたい」といったニーズが生まれてから検討するのが賢明です。

コストを抑えながら効果を最大化する運用術

「できるだけコストを抑えたいけど、効果は最大化したい」これは誰もが考えることです。LINE公式アカウントは工夫次第で、少ない予算でも大きな成果を出せるツールです。ここでは、実践的なコスト削減術と、売上アップにつながる運用のコツをお伝えします。

無料プラン内で工夫できること

無料プランの月200通という制限内でも、工夫次第で効果的な運用が可能です。まず重要なのは、セグメント配信の活用です。全員に同じメッセージを送るのではなく、新規顧客向けと常連客向けでメッセージを分けるなど、ターゲットを絞ることで配信効率を高められます。

次に、チャット機能の積極活用です。1対1のチャットはカウントされないため、個別フォローを充実させることができます。予約確認や商品の問い合わせ対応など、きめ細かなサービスで顧客満足度を高めましょう。

さらに、自動応答の設定も効果的です。営業時間、アクセス、基本メニューなどのよくある質問は自動応答で対応し、貴重な配信枠は新商品やキャンペーンなどの販促に集中させることで、限られた配信数を最大限活用できます。

繁忙期だけ有料プランを使う賢い方法

LINE公式アカウントは月単位でプラン変更が可能なため、必要な時期だけ上位プランを利用する柔軟な運用ができます。

例えば、飲食店なら忘年会シーズンの11~12月だけスタンダードプランに変更し、閑散期は無料プランに戻す。アパレルなら夏冬のセール時期だけ有料プランを利用する。このような季節変動を活用した運用により、年間コストを大幅に削減できます。

また、周年記念や大型キャンペーンなど、単発のイベント時だけ一時的にアップグレードする方法も効果的です。年間を通じて有料プランを使い続けるよりも、必要なときだけ投資することで、費用対効果の高い運用が実現できます。

ROIを意識したプラン選択の考え方

投資対効果(ROI)を意識することで、適切なプラン選択ができるようになります。例えば、ライトプラン(月5,000円)を利用して、月10万円の売上増加があれば、ROIは20倍となり、投資価値は十分にあると判断できます。

効果測定のポイントは、メッセージ経由の来店数、クーポンの利用率、キャンペーンの売上貢献度、友だち増加による長期的な価値を把握することです。LINE公式アカウントの分析機能を活用すれば、開封率やクリック率などの数値を確認できます。

段階的な投資アプローチとしては、まず無料プランで3~6カ月基礎を固め、効果を確認してライトプランへ移行。さらに成長を確認してスタンダードプランへステップアップするという流れが理想的です。このように段階的に進めることで、リスクを抑えながら確実に成長できます。

まずは無料から、成長に応じてステップアップ

LINE公式アカウントは、まず無料プランから始めるのがおすすめです。機能制限はないため、小規模なうちは十分に活用できます。友だちが増え、配信数が足りなくなったら、その時点で有料プランへ。ビジネスの成長に合わせて、柔軟にプランを変更していくことが、賢い活用法といえるでしょう。

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