「Webサイトの購入率や申込数を増やしたい」「カスタマーサポートを効率化したい」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
このような時に活用したいのが「Web接客ツール」です。Web接客ツールによって、ユーザーニーズに寄り添った接客・案内を実現できます。
この記事では、Web接客ツールの種類やおすすめのツールを10個紹介します。種類別の選び方も分かる記事になっていますので、ぜひ参考にしてください。
Web接客ツールとは

Web接客ツールとは、実際の店舗での接客のように、Webサイトに訪問したユーザーに対して声かけを通じて、購買を後押しするためのツールです。
たとえば、チャットを活用してリアルタイムで疑問を解決したり、各ユーザーの行動や属性に合わせてお得な情報や商品を紹介したりする手法があります。
Web接客ツールなら、一人ひとりのユーザーに寄り添った接客が実現できるため、ユーザーの購買意欲や満足度の向上につながります。
Web接客ツールの種類3つ

Web接客ツールの主な種類は下記の3つがあります。
- ポップアップ型
- チャット型
- ハイブリット型
ここからは、それぞれの種類について解説します。
ポップアップ型|マーケティング向け
ポップアップ型は、ユーザーの行動を促進するために、セール情報やイベント案内、特別なメッセージをポップアップウィンドウで表示するツールです。
よくある事例は、購入検討中のユーザーに対して、一定時間以上滞在している場合、クーポンやポップアップを表示してユーザーの行動を後押しするものです。
ユーザーの行動や購入履歴に応じて個別にメッセージを表示することで、ユーザーに関心を持たせ、購買や登録、サービスの利用を促進できます。
チャット型|カスタマーサポート向け
チャット型は、リアルタイムのコミュニケーションを通じて、ユーザーにカスタマーサポートを提供できるWeb接客ツールです。
チャット型は、カスタマーサポートの効率化と顧客満足度の向上に役立ちます。ユーザーは、長い待ち時間や電話でのやりとりを避けられるため、気軽に問い合わせできるのがメリットです。
チャット型の中でも、さらにシナリオ型とAI型のツールに分かれており、いずれもユーザーの離脱を防止しCV率の改善につながるでしょう。
ハイブリット型|幅広い用途向け
ハイブリット型は、ポップアップ型とチャット型の両方の機能を持つツールです。
バナーはポップアップを表示し、問い合わせにはチャットを使用するなど、マーケティングやカスタマーサポートに使えます。
ハイブリッド型のツールは、セールスやマーケティング、カスタマーサービスなど、さまざまな目的やビジネスに活用できるでしょう。
▼下記の資料では、Webサイトのシナリオ設計のやり方をわかりやすく解説しています。
・Web接客におけるシナリオとは?
・Web接客でシナリオ設計する理由や効果
・Web接客のシナリオ設計手順
デジタルマーケティングにおける顧客対応がますます重要性を増している今、Web接客を導入しようとお考えの方は、ぜひ下記の資料をダウンロードしていただき、自社サイトの改善にお役立てください。
WEB接客ツールを活用するシーン|状況・機能別
Web接客ツールは、企業のオンラインプレゼンスを強化し、顧客体験を向上させる強力な手段として注目を集めています。このツールの利点は、主に営業・マーケティング分野とカスタマーサポート分野の二つの観点から考えることができます。
営業・マーケティング向けの活用
コンバージョン率の向上
Web接客ツールは、コンバージョン率の向上に大きく貢献します。ポップアップ型のツールを使用することで、ユーザーの行動や属性に基づいて、タイムリーかつ個別化されたメッセージや特別オファーを提供できます。これにより、ユーザーの興味を喚起し、購買や申し込みへの行動を促進することが可能になります。
営業活動の最適化
チャット機能を通じてユーザーのニーズや懸念事項を事前に把握することで、より効果的な提案や商談が可能になります。特にBtoB分野では、訪問前に顧客の状況を理解することで、スムーズかつ精度の高い商談が実現します。
迅速な改善サイクル
Web接客ツールは迅速な改善サイクルを実現します。ユーザーの行動データをリアルタイムで収集・分析することで、ウェブサイトやマーケティング戦略の改善点を迅速に特定し、対応することができます。AIを活用したABテストなどの機能により、効率的なPDCAサイクルを回すことが可能になります。
カスタマーサポート向けの活用
顧客満足度の向上
カスタマーサポートにおいても、Web接客ツールは顧客満足度の向上に大きく寄与します。チャット型のツールを導入することで、顧客はリアルタイムで問題解決を図ることができ、電話やメールでの問い合わせに比べて迅速かつ便利なサポートを受けられます。これにより、サイトからの離脱率低下や解約率の改善が期待できます。
サポート業務の効率化
Web接客ツールはサポート業務の効率化ももたらします。チャットによる対応は電話やメールと比較して時間効率が高く、一人のオペレーターが複数の顧客に同時対応することも可能です。加えて、チャットボットの活用により、頻繁に寄せられる質問への自動対応が実現し、サポートスタッフの負担軽減につながります。
このように、Web接客ツールは顧客とのコミュニケーションを強化し、ビジネスプロセスを最適化する多様な機能を活用可能です。ただし、これらのツールを効果的に活用するためには、適切な戦略立案と継続的な運用改善が不可欠です。企業の目標やターゲット顧客のニーズに合わせて、ツールの機能を最大限に活用することが重要と言えるでしょう。
Web接客ツールを選ぶポイント

Web接客ツールを選ぶときは、導入する目的を明確にしましょう。
たとえば、カスタマーサポートや販売促進、顧客エンゲージメントなど、どのような目的を達成したかを把握することが重要です。
自社に必要な機能が備わっているか、既存のシステムとの連携がスムーズにお粉wルカもポイントです。
予算やコストも考慮しつつ、自社の必要な機能や規模と照らし合わせながら、適切なツールを選定しましょう。
おすすめのWeb接客ツール|ポップアップ型
ここからは、おすすめのポップアップ型Web接客ツールを紹介します。
1. CODE Marketing Cloud(株式会社エフ・コード)

CODE Markering Cloudは、LPやWebサイトのCVR改善や離脱防止を目的としたWeb接客ツールです。
タグを設置するだけですぐに使用でき、専門的な知識やクリエイティブ制作も不要。訪問回数・滞在時間・訪問タイミングなどの行動データをもとに、一人ひとりに最適なメッセージを出し分けられます。
業界別に最適化されたテンプレートを活用し、簡単にWeb接客の仕組みを構築できます。外部ツールと連携すれば、導入前のユーザーに対しても、過去のユーザーの行動データをもとにWeb接客が可能です。
<料金>
初期費用・月額料金:要問合せ
無料トライアル:14日間
2. ECコンシェル(株式会社NTTドコモ)

ECコンシェルは、NTTドコモとPKSHA Technologyが共同開発したAI搭載Web接客ツールです。高性能AI技術が複数の施策を自動でA/Bテストを実施し、改善プランの反映まで行ってくれるため、高速でPDCAを回しCV率を改善できます。
自社保有データをCSV形式でインポートすれば、さまざまな情報をもとにユーザーのセグメントを行うことが可能です。
<料金>
フリープラン:無料
スタンダードプラン:9,800円/月
エンタープライズプラン:48,000円~/月
3. b→dash(株式会社データX)

b→dashはWeb接客機能を搭載したデータマーケティングクラウドシステムです。
ノーコードで「データの取込・加工・統合・抽出・活用」の、全ての校庭を画面操作のみで簡潔し、工数を大幅に削減できます。
Web接客やBI、CDP、MAなどデータマーケティングに必要な機能が備わっており、複数ツールの導入に比べて大幅なコスト削減が期待できます。
<料金>
要問合せ
おすすめのWeb接客ツール|チャット型
ここでは、おすすめのチャット型Web接客ツールを紹介します。
4. sinclo(株式会社エフ・コード)

sincloは、誰でも簡単にノーコードで運用できるチャットボット型のWeb接客ツールです。
訪問者に自動で話しかけるオートメッセージ機能が備わっており、よくある質問や資料請求を完全自動化することで、コスト削減につながります。
サイト訪問者が閲覧しているページを共有して操作し合ったり、サイトに掲載していない資料を共有したりと、店頭レベルの接客をオンラインで実現可能です。
<料金>
コスト重視プラン:10,000円~/月
成果重視プラン:50,000円~/月
無料トライアル:14日間
5. Zendesk(Zendesk,inc.)

Zendeskは、チャット・メール・電話などの幅広いチャネルに対応したカスタマーサポートツールです。140の国と地域で利用されており、世界で10万社以上の導入実績を持っています。
英語をはじめとする30カ国以上の言語に対応しており、中国語やスペイン語、フランス語、ロシア語、韓国語などをカバーしています。
ユーザーとのやり取りは1つのワークスペースで一元管理されるため、チャネルの切り替えやチャットボットの利用、有人チャットへの引き継ぎもスムーズに行えるでしょう。
<料金>
Basicプラン:$19~/月
6. チャットプラス(チャットプラス株式会社)

チャットプラスは、月額1500円〜と低コストで運用できる多機能型のチャットサポートツールです。約5,000個の多様な機能があり、連携可能なサービスも多いため、さまざまな業種やシーンで活用することができます。
10,000社を越えるチャットボットを開発してきたノウハウをもとに、理想のチャットボットを誰でも簡単に設定・運用可能。
5つの豊富なプランから要望に合わせて最適なプランを選べるほか、デザイン制作やコンサルティング、カスタマイズなどのオプションメニューも実装可能です。
<料金>
ミニマムプラン:1,500円/月(※年契約)~
無料トライアル:10日間
おすすめのWeb接客ツール|ハイブリッド型
最後に、おすすめのハイブリッド型Web接客ツールを紹介します。
7. KARTE Web

KARTE Webは、成果につながる豊富なシナリオを活用し、300種類以上のデザインテンプレートで誰でも簡単にWeb接客施策が実施できるツールです。
課題発見のための分析機能や施策実施機能がオールインワンで実現できるため、PDCAをシームレスかつ高速に回すことができます。
ユーザーごとに過去から現在に至るまでのデータを時系列で見たり、ブラウザ上の行動を動画で表示したりと、豊富な機能が備わっています。
<料金>
要問合せ
8. Tag+(株式会社ユニソンプラネット)

Tag+は、HTMLタグを1行追加するだけで簡単に機能が付与できるWeb接客ツールです。
Web接客などCV率を最適化するさまざまな施策を簡単に付与でき、さまざまな機能をワンストップかつ圧倒的な低価格で提供します。
専任担当による設定代行やレポーティング、改善施策を追加料金なしで利用できるので、社内のリソースに課題を持つ企業にも適しています。
<料金>
初期費用:200,000円
月額費用:45,000円(年契約)
9. Repro(Repro株式会社)

Reproは、世界66カ国・7,3000以上のサービスでの導入実績を持つWeb・アプリの成長支援ツールです。
Repro Webでは、顧客の属性や行動データをもとに、1to1コミュニケーションを実現。バナー表示によるキャンペーン告知やカゴ落ちリマインドを行うことができます。
ポップアップ型やチャット型のWeb接客をはじめ、行動データの分析結果をメールマーケティングに活用することも可能です。
<料金>
要問合せ
<接客機能>
ポップアップ、チャット、プッシュ通知
10.MATTRZ CX

MATTRZ CXでは、Web接客、CV改善、ユーザー分析など、さまざまな分析および施策機能をひとつにまとめたマーケティングプラットフォームです。
ヒートマップやレポート機能による分析結果を受けて、ポップアップ表示やプッシュ通知など、適切な対策を選ぶだけで、迅速かつ容易にCV改善が可能です。さらに、シナリオ型チャットボットやInstagram、YouTubeとの連携など、離脱防止や顧客接点の強化に役立つ多くの機能も提供されています。
このプラットフォームの導入や機能追加は、タグを設置するだけで簡単に行えるため、サイト内最適化を素早く実行したい方に適しています。
各企業には専属のサポーターが割り当てられ、リアルタイムで問い合わせに対応し、運用ノウハウを共有し、実装代行などをサポートします。
そのため、「使えるか不安」「何をすればいいのかわからない」という状況でも安心して利用できます。
料金は月額60,000円から始まり、初期費用については問い合わせが必要です(ベーシックプランの場合)。
<料金>
60,000円〜
<接客機能>
ポップアップ型CTA・シナリオ配信・SNSプラットフォーム連携
11.Rtoaster
Rtoasterは、お客様お一人おひとりに合わせた自動接客を実現いたします。このシステムは、多様なお客様データを統合・管理できるCDP「Rtoaster insight+」と、お客様の属性・行動・嗜好性などのデータを基にお客様体験を最適化するWeb接客/パーソナライズプラットフォーム「Rtoaster action+」で構成されております。
収集いたしましたデータの分析・可視化を行い、ポップアップやメール配信など、様々なアクションを展開することが可能です。
特にレコメンド機能におきましては、「自動レコメンド」と「ルールベースレコメンド」という2つの手法を用いて、表示内容の最適化を図ることができます。お客様の「特定のページやカテゴリをご覧になった場合」「特定の項目までお進みになった場合」「一定時間ご滞在された場合」といった行動をスコアリングし、条件に応じて詳細なアクションを設定することができる仕様となっています。
このように、「Rtoaster」は、お客様のインサイト(本音・本心)を考慮した、きめ細やかなお客様体験の実現を丁寧に追求できるツールです。
<料金>
月額50万円〜
<接客機能>
データ収集・統合〜顧客毎の施策自動化
12.GENIEE CHAT
GENIEE CHATの最大の特徴は、フォーム入力の最適化と顧客体験の向上にあります。チャットEFO(Electronic Form Optimization)機能を通じて、会話形式でユーザーの情報入力をサポートし、入力ストレスを軽減しながらフォーム完了率を高めます。その結果、コンバージョン率の最大化に貢献することができます。
GENIEE CHATは、通販、美容、不動産、人材など、多様な業界で4,500社以上に導入されており、その汎用性の高さが評価されています。接客チャット、FAQボット、オペレーターチャットなど、異なるシーンに対応した複数のチャット機能を提供し、ユーザーの多様なニーズに柔軟に対応できます。
導入と運用の容易さも大きな魅力です。タグを設置するだけで簡単に実装でき、直感的なチャットシナリオ作成機能や分析レポートの自動作成オプションにより、運用工数を最小限に抑えることができます。
さらに、AI技術を活用した高度な機能も備えています。訪問者の企業情報や行動をリアルタイムで可視化し、ChatGPTを用いたメッセージ自動作成機能により、効率的なコミュニケーションを実現します。
GENIEE CHATは、「サイトの申込数を増やしたい」「問い合わせ対応の工数を削減したい」といった企業の課題に応える、包括的なWeb接客ソリューションとして位置づけられます。デジタル時代の顧客体験を革新する、先進的なプラットフォームと言えるでしょう。
<料金>
要問い合わせ
<接客機能>
EFO〜LINEを活用したリマーケティング・かご落ちメール対策
WEB接客ツールの選び方|3つのポイント
Web接客ツールを選ぶ際には、以下の3つのポイントに注意しましょう。
1. 設定や管理が簡単である
Web接客ツールは、ウェブサイトに導入するだけでなく、運用や分析も行う必要があります。そのため、設定や管理が簡単であることが重要です。
設定や管理が複雑だと、時間やコストがかかったり、エラーやトラブルが発生したりする可能性があります。
2. セグメントやパーソナライズ機能が充実している
Web接客ツールは、訪問者の属性や行動に応じて、最適なメッセージやオファーを表示することができます。これをセグメントやパーソナライズと呼びます。
セグメントやパーソナライズ機能が充実しているWeb接客ツールを選ぶことで、訪問者の満足度やコンバージョン率を高めることができます。
3. レスポンシブデザインに対応している
Web接客ツールは、スマートフォンやタブレットなどの様々なデバイスからアクセスされる可能性があります。そのため、デバイスに合わせて表示や操作が最適化されるレスポンシブデザインに対応していることが重要です。
レスポンシブデザインに対応していないWeb接客ツールを選ぶと、訪問者の体験やイメージを損なうことになりかねません。
▼下記の資料では、UX/UI改善のプロセスや実施ポイントをわかりやすく解説しています。
・UX/UIを改善するプロセス
・UX改善を成功させるポイント
・UX/UI改善の成功事例
デジタルマーケティングにおける顧客対応がますます重要性を増している今、UX/UI改善の改善が必要不可欠です。もし「UX改善の具体的なプロセスが分からない」や「考え方や改善のポイントを詳しく知りたい」とお考えの方は、ぜひ下記の資料をダウンロードして、自社サイトの改善にお役立てください。
Web接客ツール導入の成功事例
Web接客ツールの導入を検討する際、具体的な成功事例を知ることは、大きな参考になります。実際にツールを活用して成果を上げている企業の事例から、効果的な活用方法やポイントを学べるからです。
ここでは、Web接客ツールを導入し、顕著な成果を上げた3つの事例を紹介します。
株式会社オークローンマーケティング|CVR200%アップ
テレビショッピング大手の株式会社オークローンマーケティングは、Web接客ツールの導入により、コンバージョン率(CVR)を200%向上させることに成功しました。
特筆すべきは、購入単価の上昇も同時に実現できた点です。
同社は2016年1月から、複数のWeb接客ツールを並行して導入し、効果を比較検証しました。主力商品のワンダーコア スマートなどの商品ページで、クーポンに頼らない独自の接客シナリオを展開。24時間365日の電話サポートや39日間の返品保証など、自社の強みを活かした訴求を行いました。
運用面では、シンプルな設定画面により担当者1人でもスピーディーな施策展開が可能になり、Web接客ツールの自動最適化機能により、効果の高い施策は自動的に強化され、効率的な改善サイクルを実現できました。
コンサルティングプランを活用し、データに基づいた専門家との協議を通じてシナリオ改善にも成功しています。
参照:ECコンシャエル導入事例
株式会社リクルート|問い合わせ数34.8%削減
採用支援サービス「リクナビ」を運営する株式会社リクルートは、Web接客ツールの導入により、サポートセンターへの問い合わせ数を34.8%削減に成功しました。
導入の背景には、ピーク時のサポートセンターの電話がつながりにくい状況や、本来は採用活動の提案に注力すべき営業担当への問い合わせ集中の課題がありました。
具体的な活用方法として、顧客向けシステムの設定画面やヘルプサイトにチャットボットを設置し、サポートセンターに寄せられる上位75%(108項目)の質問と回答を分類し、シナリオを設計しました。
お客様の視点に立った文言の精査や、関連情報の追加など、きめ細かな改善を重ねています。
導入効果は顕著で、年間5万件以上あった問い合わせが2万件近く減少しました。
参照:チャットプラス導入事例
オルビス株式会社|年間売上増大に貢献
化粧品メーカーのオルビス株式会社は、Web接客ツールの導入により、オンラインショップとアプリの売上を約400億円規模にまで成長させることに成功しました。
同社は2018年に「通販のオルビス」から「ビューティーブランドのオルビス」へとリブランディングを実施しています。その過程で、オンラインチャネルの戦略的な成長が課題となっていました。
特にアプリマーケティングのノウハウ不足が大きな課題でした。
Web接客ツールの導入により、アプリのレビュースコアが2.2から4.4へと大幅に改善し、iOS版アプリではプッシュ通知の許諾率が半年間で約4%上昇するなど、具体的な成果を上げています。
お肌の悩み別の訴求施策を通じて得られたユーザーインサイトを、コンテンツ制作に活かすなど、マーケティング施策の効果を最大限に引き出しています。
短期的な改善施策と長期的な戦略の両立により、着実な成長を実現しました。
参照:Repro導入事例
WEB接客ツールを活用するメリット5つ
ここでは、WEB接客ツールを活用するメリットを5つ紹介します。
1. ユーザーのニーズに応えることができる
WEB接客ツールを使うと、ウェブサイトに訪れたユーザーの行動や属性、興味などに応じて、最適なメッセージやコンテンツを表示することができます。
例えば、初めて訪れたユーザーにはウェブサイトの概要や特徴を紹介し、リピートユーザーにはお得なキャンペーンや新商品の情報を提供するなどです。こうすることにより、ユーザーの検索意図に応えることはもちろんですが、検索意図の潜在的な課題の解決や、サービスの訴求を行うことが可能です。
また、そのようにユーザーのニーズに応えることができるだけでなく、ウェブサイトの滞在時間やコンバージョン率を向上させることも可能です。
2. 顧客満足度を高めることができる
WEB接客ツールを使うと、ウェブサイトに訪れたユーザーに対して、チャットや音声、動画などでリアルタイムにコミュニケーションを行うことができます。
これにより、ユーザーは自分の疑問や要望にすぐに回答や対応が得られると感じることができるでしょう。また、人間らしい表現や感情を伝えることで、ユーザーとの信頼関係や親近感を築くこともできます。
WEB接客ツールを活用することで、より自社が伝えたい情報やサービスを伝えながら、顧客満足度を高めることが可能です。
3. マーケティング効果を最大化することができる
WEB接客ツールを使うと、ウェブサイトに訪れたユーザーの行動や属性、興味などを分析し、それらのデータを活用することができます。
例えば、どのページやコンテンツに興味があるか、どのキーワードで検索してきたか、どの広告から流入したかなどです。
これらのデータをもとに、ユーザーごとにパーソナライズされたメッセージやオファーを送ることで、マーケティング効果を最大化することができます。
4. コスト削減や効率化を実現することができる
WEB接客ツールを使うと、ウェブサイトに訪れたユーザーに対して、自動的にメッセージやコンテンツを表示したり、チャットや音声、動画などで応対したりすることができます。
これにより、人件費や時間などのコスト削減や効率化を実現することができます。例えば、よくある質問に対してはチャットボットが自動的に回答し、複雑な質問や要望に対しては人間のオペレーターが介入するなどです。
また、WEB接客ツールは24時間365日稼働することができるので、ユーザーの問い合わせや対応を逃さないことができます。
5. 顧客ロイヤリティを高めることができる
WEB接客ツールを使うと、ウェブサイトに訪れたユーザーに対して、継続的にコミュニケーションを行うことができます。
例えば、ウェブサイトから離脱しようとしたユーザーには、再度訪問する incitement やメールアドレスの登録を促すメッセージを表示したり、購入後のユーザーには、感謝のメッセージやレビューの依頼、関連商品の紹介などを送ったりすることができます。
これにより、ユーザーとの関係を維持し、顧客ロイヤリティを高めることができます。
以上、WEB接客ツールを活用するメリットを5つ紹介しました。WEB接客ツールは、ウェブサイトに訪れたユーザーとのコミュニケーションを強化し、ビジネス成果に貢献することができる有効なツールです。ぜひ、WEB接客ツールを導入してみてください。
▼下記の資料では、Web接客ツールの導入ポイントや、さまざまな業種の成功事例をわかりやすく解説しています。
自社サイトを運用するにあたって、Web接客ツールの導入を検討しているものの「具体的な成果がイメージしづらい」とお感じの方は、ぜひダウンロードしていただき、自社サイトを改善する際の参考にしてください。
Web接客ツール導入前に確認すべきこと
Web接客ツールは、導入すれば自動的に成果が出るものではありません。成功事例で見てきたように、導入前の準備と計画が大切です。
ここでは、Web接客ツールの導入をより効果的にするために、事前に確認しておくべきポイントを詳しく解説していきます。
自社の課題の明確化
Web接客ツールの導入を検討する際、まず自社の課題を正確に把握しましょう。漠然とした「コンバージョン率を上げたい」の目標だけでは、効果的な活用は難しいからです。
課題を洗い出すためのポイントは、以下の3つです。
データに基づく行動分析 | 離脱率の高いページの特定滞在時間の短いコンテンツの把握コンバージョンまでの導線での離脱ポイントの確認 |
カスタマーサポートの声の集約 | よくある問い合わせ内容の整理チャット対応履歴の分析電話問い合わせの傾向把握 |
現場の声の収集 | 営業担当者からの顧客フィードバック接客スタッフが感じている課題顧客アンケートの結果分析 |
上記の分析を通じて、Web接客ツールで解決できる課題と、他の方法で対応すべき課題を明確に区別しなければなりません。
例えば「商品ページでの離脱率が高い」という課題があれば、その原因が「商品情報が不足している」のか「価格への不安がある」のかを具体的に把握できれば、適切な対策を講じられます。
課題が明確になれば、優先順位をつけて取り組むことも可能です。まずは影響の大きい課題から着手し、段階的に改善を進めていくことで、着実な成果につながるでしょう。
ツール導入の目的を具体的に設定する
Web接客ツールの導入効果を最大化するためには、具体的な目的とKPI(重要業績評価指標)の設定が不可欠です。明確な指標があることで、導入後の効果測定や改善活動がスムーズになります。
目的設定で押さえるべきポイントは以下のとおりです。
数値目標の具体化 | コンバージョン率の向上目標(例:現状の1.5倍)問い合わせ数の削減目標(例:30%削減)顧客満足度の向上目標(例:評価4以上を80%に) |
期間の明確化 | 短期的な目標(3ヶ月以内)中期的な目標(半年~1年)長期的な目標(1年以上) |
測定方法の設定 | 効果測定の頻度使用するツールや分析方法レポーティングの形式 |
例えば「商品ページでの離脱率を3ヶ月以内に20%削減する」「カスタマーサポートへの問い合わせを半年で30%削減する」といった具体的な目標を設定すれば、施策の効果を正確に把握できます。
目標は必ずしも数値だけである必要はありません。
「よくある質問への自動応答率を80%にする」「営業担当の対応工数を半減させる」など、業務効率化に関する目標を設定するのも効果的です。
費用対効果を検討する
Web接客ツールの導入を決定する際、費用対効果(ROI)の検討は避けて通れません。ツールの導入費用だけではなく、運用にかかる人件費や付随する費用も含めて、総合的に判断しなければなりません。
費用対効果を検討する際のポイントは、以下のとおりです。
初期費用の把握 | 導入費用・初期設定費システム連携費用教育・研修費用 |
ランニングコストの計算 | 月額利用料保守・メンテナンス費用運用担当者の人件費 |
期待できる効果の試算 | コンバージョン率改善による売上増問い合わせ対応工数の削減営業担当者の業務効率化 |
例えば、月額10万円のツールを導入する場合、年間120万円のコストに対して、コンバージョン率が1.5倍になることで得られる売上増や、問い合わせ対応工数が30%削減されることによる人件費削減などを具体的に試算します。
多くのWeb接客ツールは無料トライアル期間を設けています。
この期間中に小規模な検証を行い、実際の効果を確認してから本格導入を決定すると良いでしょう。
導入後の運用体制を整える
Web接客ツールの効果を最大限に引き出すためには、適切な運用体制の構築が不可欠です。ツールの導入だけでは十分な成果は得られず、継続的な運用と改善のための体制作りが必要です。
運用体制を整える際のポイントには、以下のような点を意識しましょう。
担当者・役割の明確化 | プロジェクトリーダーの選定運用担当者のアサイン外部パートナーとの連携体制 |
運用ルールの策定 | 更新・改善の頻度設定データ分析の実施タイミング緊急時の対応フロー |
社内連携体制の整備 | マーケティング部門との連携カスタマーサポートとの情報共有 |
例えば、週次で効果測定を行い、月次でシナリオの改善を実施するといったサイクルを確立します。カスタマーサポート部門と定期的に情報交換を行い、ユーザーの声を運用に反映させる仕組みも大切になるでしょう。
特に、担当者が異動や退職した際にも運用が滞らないよう、マニュアルの整備やナレッジの共有を行っておくことをおすすめします。
Web接客ツール導入で失敗しないために
Web接客ツールの導入を決定し、運用を始めても、必ずしもすべての企業が期待通りの成果を上げられているわけではありません。ツールを導入しただけで満足してしまったり、効果測定を怠ったりしてしまい、投資に見合う成果が得られないケースも少なくありません。
ここでは、Web接客ツールの導入を成功に導くために避けるべき失敗しないためにおさえておくべきポイントを説明します。
ツール導入だけで満足しない
Web接客ツールの導入は、あくまでもスタート地点に過ぎません。ツールを導入しただけで満足してしまい、その後の運用や改善を怠ってしまうのは、よくある失敗パターンの一つです。
継続的な改善活動なしには、ツールの機能を十分に活用できず、期待した効果も得られません。
例えば、初期設定のシナリオをそのまま使い続けたり、反応率の低い施策を放置したりすれば、せっかくの投資が無駄になってしまう可能性があります。
Web接客ツールを効果的に活用するためには、PDCAサイクルを回し続けることが必要です。ユーザーの反応データを分析し、シナリオの改善や新しい施策の検討を継続的に行うことで、より高い成果を上げられるでしょう。
市場環境や顧客ニーズの変化にも注意を払い、必要に応じてアプローチ方法を見直すことも大切です。定期的なユーザー行動の分析や、カスタマーサポートからの情報収集を通じて、常に最適な接客シナリオを追求していく姿勢が求められます。
単なるツールの導入で終わらせず、継続的な改善活動を通じて、顧客体験の向上を目指しましょう。
効果測定を怠らない
Web接客ツールの効果を最大限に引き出すためには、定期的な効果測定と分析が欠かせません。「なんとなく効果がありそう」などの感覚的な評価では、費用対効果を示すのが難しくなるでしょう。
効果測定では、導入時に設定した具体的なKPIに基づいて評価を行うことが大切です。例えば、コンバージョン率の変化、問い合わせ数の推移、顧客満足度の向上など、数値化できる指標を用いて客観的に評価します。
A/Bテストなどを活用し、どのようなアプローチが効果的かを検証するのも良いでしょう。シナリオやデザイン、タイミングなど、さまざまな要素を変更しながら最適な組み合わせを見つけ出していきます。
効果測定の結果は、必ず記録として残し、改善活動に活かしていきましょう。数値の変化だけではなく、なぜその結果になったのかの分析も大切です。
無料トライアルやデモを試す
Web接客ツールを本格導入する前に、無料トライアルやデモ版を試すと良いでしょう。実際の運用を通じて、自社のニーズに合ったツールかどうかを見極めることができるからです。
多くのWeb接客ツールは、2週間から1ヶ月程度の無料トライアル期間を設けています。この期間中に、基本的な機能の使い勝手や、社内での運用のしやすさ、カスタマーサポートの対応など、さまざまな観点から評価を行いましょう。
特に注目すべきポイントは、ツールの操作性や直感的な使いやすさです。いくら高機能なツールでも、日々の運用で使いこなせないのでは意味がありません。
自社のシステムとの連携のしやすさや、データの取得・分析のしやすさなども評価ポイントとなります。
複数のツールを同時に比較検証すれば、より適切な選択が可能になります。トライアル期間中に小規模な検証を行い、実際の効果を確認してから本格導入を決定するようにしましょう。
Web接客ツールを導入して顧客満足度を向上させよう
Web接客ツールを導入することで、CV率の向上や顧客満足度の向上につながります。また、サポート業務や営業の効率化など、企業側の負担を減らせるのもメリットです。
種類の特徴をふまえ、サイトに導入する目的や自社の運用体制に合わせて、最適なWeb接客ツールを導入しましょう。
▼下記では、デジタルマーケティング戦略、集客、接客、営業などの全方向からDX実現をサポートするさまざまな資料をダウンロードできます。
・Webサイトからの離脱率の改善
・Web接客におけるシナリオ設計
・Web接客ツールの効果的な施策
・UX/UI改善プロセスや実施のポイント
上記のような課題がある方は、ぜひ参考資料としてご活用ください。