離脱率の平均とは?直帰率との違いや計算式、改善方法を解説

「自社サイトの離脱率が平均よりも高いのか低いのか知りたい」

「平均よりも離脱率が高かったときの改善策を知りたい」

といった悩みを抱える方も多いのではないでしょうか。自社サイトの商品やサービスを売るには、ユーザーの離脱率を低くし、最後まで見てもらう必要があります。そのため、自社サイトの改善を行うには、離脱率の平均から対策を考えなくてはいけません。

しかし、離脱率の求め方や改善策がわからない方も多いはずです。そこで本記事では下記について解説します。

  • 離脱率について
  • 離脱率と直帰率の違いについて
  • 業界別の平均直帰率について
  • 離脱率が高い原因について
  • 取り組みやすい改善策について

離脱率の平均から自社サイトの状況を把握し、商品やサービスを売るための改善策を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

離脱率とは?ユーザーがWebサイトを離脱した割合

離脱率とは、ユーザーがサイトに訪れ、商品やサービスを購入せずに離脱した割合です。

つまり、自社サイトにアクセスしたユーザーが、1ページ目や2ページ目、3ページに移動しても離脱する割合のことを指し、サイト単体ではなく「どのページで離脱しているのか」を調査する目的で離脱率という言葉を使うケースが多くあります。

離脱率を把握しておくと、ユーザーが自社サイトのどんな部分で離れるのか分析できるため、改善策を考えやすくなります。自社の商品やサービスをより販売するためにも、離脱率を把握し分析できるようにしましょう。

離脱率の計算式

離脱率の平均を把握し、自社サイトの改善策を考えるためにも、計算方法を覚えておきましょう。離脱率の計算式は下記のとおりです。

  • 離脱率(%)=サイトから離脱した回数÷ページの表示回数×100

上記のように、離脱率の計算はページごとで表します。各ページの離脱率を分析すれば、ユーザーがどの部分で離れてしまうのか把握できるでしょう。

離脱率と直帰率の違いとは?

離脱率と直帰率の違いは下記のとおりです。

  • 離脱率:ユーザーが1ページ以降にサイトを離れたときの割合
  • 直帰率:ユーザーが1ページ目にサイトを離れたときの割合

離脱率と似た言葉で「直帰率」という用語があります。離脱率と直帰率の違いを理解していないと、自社サイトの改善策を誤ってしまう可能性があります。

たとえば、離脱率が高い場合、1ページ目以降も読まれている傾向があるため、2ページ目からの対策が必要です。一方、直帰率が高い場合、1ページ目の時点でユーザーはサイトから離れているため、次のアクションを促すような対策が必要です。

このように、離脱率と直帰率によって改善すべき点が変わるため、違いを理解しておく必要があります。

離脱率の平均は自社サイトの計算がメイン

離脱率の平均を求めたはいいが「競合他社や業界はどうなの?」と疑問を抱える方も多いはずです。離脱率の平均は、各サイトごとによってページから離れる部分が異なるため、業界ごとに求めるのが困難です。

ただし、業界別の「直帰率」は公表されています。業界別の直帰率を把握しておくと、自社サイトの業界の水準の中で優れているか、改善すべきかがわかるため、サイト改善のタスクの優先度を策定しやすくなるでしょう。

業界別の直帰率の平均

業界別の直帰率の平均は下記のとおりです。

業界別サイトの直帰率の平均
不動産44.50%
買い物45.68%
就職・教育49.34%
ビジネス・製造50.59%
美容・健康55.86%
ニュース57.93%
IT関連62.24%
飲食65.62%

(参照元:Bounce Rate Benchmarks: What’s a Good Bounce Rate, Anyway?

上記の結果を見ると、飲食業界の直帰率が高いことが明らかです。飲食業界は、ユーザーがWebサイトで店舗情報や住所、メニューなどの情報を入手できると、直帰する傾向があると考えられます。

一方、不動産業界は「引っ越したい」「家を購入したい」など、検索するためではなく、購入する前提で見ている傾向があるため、直帰率は低いのだと考えられます。

このように、業界ごとにユーザーが抱えるニーズは異なるため、直帰率をもとに離脱率を低くするための施策を考えられるでしょう。

▼下記の資料では、離脱率を改善するための、Webサイトのシナリオ設計のやり方をわかりやすく解説しています。

・Web接客におけるシナリオとは?
・Web接客でシナリオ設計する理由や効果
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離脱率の平均が高い3つの原因

Webサイトやオンラインストアにおいて離脱率が高くなると、ユーザーが商品を購入せず離れていくため、売上を伸ばすことが難しくなるでしょう。そのため、ECサイトの運営者やWebマーケティング担当者は、自社のサービスや商品を効果的に訴求するために、離脱率が高くなる原因を把握し、改善する必要があります。

本記事では、Webサイトやオンラインストアの離脱率が高くなる下記の原因について解説します。

  • 情報が整理されていない
  • 購入までの導線が長い
  • ページの読み込み速度が遅い

自社サイトの離脱率が高くなる原因を確かめたい方は、ぜひ参考にしてください。

1.情報が整理されていない

離脱率の平均が高い原因として、情報が整理されていないことがあげられます。

なぜなら、情報が整理されていないWebサイトは、ユーザーが目的の情報を見つけるのに苦労するからです。Webサイトにおいて、ユーザーが迷ってしまうような情報は、興味を失う原因です。金子氏のWebサイトにおけるアクセス者の離脱とサイト内遷移の調査によると、画像や文字を軽めにしてアクセスに関わるストレスを軽減する工夫が必要であると発表しています。(参照元:Webサイトにおけるアクセス者の離脱とサイト内遷移

情報を整理するには、明確で分かりやすいメニューやカテゴリーを設けるのが効果的です。たとえば、ページ内に下記のようなカテゴリーを設けておくと、迷わずサイトを読み込んでくれます。

【アパレルサイトの場合】

  • トップス
  • アウター
  • パンツ
  • インナー
  • バッグ
  • アクセサリー

上記のように、細かくカテゴリー設定をすると、迷わずにサイトを閲覧できます。また、コンテンツや商品の説明を簡潔かつ具体的にまとめると、ユーザーが必要な情報をすばやく理解でき、離脱率の高さを予防できるでしょう。

2.購入までの導線が長い

購入までの導線が長いのも、離脱率の平均が高くなる原因です。Webサイトにおいて、購入までの導線が長いと、ユーザーが途中で興味を失い、離脱してしまう可能性があります。なぜなら、ユーザーは自分が求める情報を早く調べたいためです。

Webサイトやオンラインストアでは、ユーザーが商品やサービスをスムーズに購入するためのプロセスが必要になります。たとえば、ユーザーが欲しい商品を見つけた場合、購入から支払いまでのステップを簡素化させることです。

購入までの導線の中で、不要な入力項目があると、ユーザーは離れてしまう可能性が高くなります。離脱率の平均が高くなるのを避けるためにも、不要なステップや複雑な手続きは避け、ワンクリックで購入できるサイト設計に整えましょう。

3.ページの読み込み速度が遅い

ページの読み込み速度が遅いのも、離脱率の平均が高くなる原因です。Googleの調査によると、読み込み時間が長いほど離脱率が上昇すると発表しており、下記のような影響を与えると公表しています。

  • 1~3秒:32%
  • 1~5秒:90%
  • 1~6秒:106%
  • 1~10秒:123%

Googleの調査結果から、ページの読み込み速度はユーザーの離脱率に関係していると言えます。(参照元:Find out how you stack up to new industry benchmarks for mobile page speed

ページの読み込み速度を改善するには、画像や動画の最適化、キャッシュの活用、ファイルの圧縮などのテクニックを使用するのがポイントです。

ユーザーは迅速かつスムーズな体験を求めている傾向があります。そのため、ページの読み込み速度が速いWebサイトやオンラインストアは、ユーザーの満足度を高められるため、離脱率が高くなる予防ができるでしょう。

▼下記の資料では、離脱率の低減に効果的な、UX/UI改善のプロセスや実施ポイントをわかりやすく解説しています。

・UX/UIを改善するプロセス
・UX改善を成功させるポイント
・UX/UI改善の成功事例

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離脱率を改善する3つの方法|取り組みやすい改善施策

離脱率の平均が高くなってしまう原因を改善をする場合は、下記の対策が効果的です。

  • 内部リンクを強化しサイト回遊を活性化させる
  • モバイル端末向けに設計する
  • 口コミや事例を紹介する

離脱率の平均を低くし、商品やサービスの購買率を高めるためにも、ぜひ参考にしてください。

1.内部リンクを強化しサイト回遊を活性化させる

内部リンクを強化しサイト回遊を活性化させることも、離脱率の平均を低くするための改善策です。内部リンクは、Webサイト内の異なるページやコンテンツを相互に結びつける役割を果たします。適切な内部リンク戦略を活用すれば、ユーザーが興味を持ったコンテンツや関連する情報に簡単にアクセスできます。

内部リンクをユーザーニーズに合わせて強化することにより、Webサイトに訪れたユーザーの課題と、課題に対して感じている痛みを整理することにつながるため情報が整理されます。これにより購入導線を短縮し、内部リンク強化以前と比較して自社で訴求したいプロダクトやサービスの訴求が高い粒度で伝えられることで、売上の向上やKPIの達成が期待できます。

さらに、関連するコンテンツへのリンクを提供すると、ユーザーは興味深い情報に辿り着きやすくなり、滞在時間が延びる可能性もあります。

また、内部リンクを強化することはSEOの観点からも重要です。適切な内部リンク構造を持つWebサイトは、検索エンジンによって高い評価を得られる傾向があるため、検索結果でのランキング向上につながる場合もあります。

自社サイトがWeb上で上位表示されれば、より集客効果も高められるため、Webサービスを提供している方にとっては大きなメリットです。

離脱率を低くし、集客効果を得るためにも、内部リンクを強化しましょう。

2.モバイル端末向けに設計する

離脱率の平均を低くするには、モバイル端末向けに設計する必要があります。近年、モバイル端末を利用して、商品やサービスを購入する傾向が増えているからです。

総務省が発表した令和4年情報通信に関する現状報告の概要では、スマートフォンの保有率が88.6%、パソコンが69.8%です。さらに、インターネットの利用率は、スマートフォンが68.5%、パソコンが48.1%です。(参照元:総務省 令和4年情報通信に関する現状報告の概要

そのため、モバイル端末向けにサイト設計する必要があります。モバイル端末向けにサイト設計するときは、下記の方法が効果的です。

  • 文章に太字や色を入れる
  • ボタンを立体的にする
  • 画像や動画を挿入する

自社サイトの離脱率が高く、低くするための改善策に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

3.口コミや事例を紹介する

離脱率の平均を低くするには、口コミや事例を紹介するのも効果的です。口コミや事例の紹介は、信頼性と説得力を高める効果があります。ユーザーは他の人の経験や意見に興味を持ち、使用感にもとづいて自分の判断を行う傾向があります。

Webサイト上で過去の顧客の声や満足度の高い事例を紹介すれば、訪問者に信頼感を与え、購買意欲を高められるでしょう。また、口コミや事例は、商品やサービスの特徴や利点を具体的に伝える効果もあります。

ユーザーは他の顧客の成功体験や良い評判があれば、自分も同じような成果や満足を得られる可能性を感じ、離脱せずに進んで行動すると考えられます。口コミや事例を紹介するには、下記の施策が必要です。

  • アンケートで情報収集
  • 自社商品やサービスのサンプル体験

上記の施策を実施すれば、口コミや事例を紹介できる情報が集められるでしょう。

▼下記の資料では、Webサイトを離脱する主な原因と、ユーザーに満足してもらうためのサイト構造をわかりやすく解説しています。

・離脱率の改善方法
・UX/UIの観点から見るサイト回遊を高める方法
・Webサイトの回遊率を高めるためのおすすめツール

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・Webサイトからの離脱率の改善
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