LINE公式アカウントの管理画面を使いこなす!初心者でも迷わない操作方法を解説

ビジネスにおけるコミュニケーションツールとして欠かせない存在となったLINE公式アカウント。日本人口の約8割以上にリーチできるこの強力なツールを効果的に運用するためには、管理画面の操作方法を正しく理解することが重要です。

本記事では初めて管理画面に触れる方でもスムーズに操作できるよう、基本的な画面構成から具体的な機能の使い方まで丁寧に解説していきます。

目次

LINE公式アカウントの管理画面とはどんな画面?

LINE公式アカウントを運用する際の司令塔となる管理画面は、正式には「LINE Official Account Manager」と呼ばれています。個人のLINEアプリとは異なり、ビジネス専用の多彩な機能を搭載したこの管理システムを通じて、顧客とのコミュニケーションや販促活動を展開できます。

PC版とスマホアプリ版のログイン方法と機能の違い

LINE公式アカウントの管理画面には、パソコンのブラウザからアクセスするWeb版と、スマートフォン専用アプリの2種類が存在します。それぞれに特徴があるため、状況に応じた使い分けが運用効率を大きく左右します。

PC版へのアクセスは、ブラウザから公式サイトのログインページにアクセスし、LINEアカウントまたはビジネスアカウントの認証情報を入力して行います。一方、スマホアプリ版は専用アプリをインストール後、LINEアプリ連携またはメールアドレス認証でログインする仕組みです。

機能面での大きな違いとして、PC版では高度な配信設定やコンテンツ制作機能がフルで使える一方、スマホアプリ版は基本的な配信やチャット対応に特化しています。例えばリサーチ機能やリッチビデオメッセージの作成といった複雑な操作は、現時点でPC版でのみ利用可能となっています。

外出先での迅速な顧客対応にはスマホアプリが便利ですが、細かな設定変更や本格的なコンテンツ制作を行う場合はPCからの操作が必須となります。

上部タブメニュー:主要8機能への切り替え

管理画面にログインすると、画面上部に横並びで配置された8つのタブが目に入ります。これらは公式アカウント運用の中核となる機能群への入り口となっています。

  • ホーム:管理画面の中心となるダッシュボード
  • 分析:友だち数やメッセージ配信結果などの統計データ確認
  • チャット:友だちとの1対1メッセージ対応
  • ビジネスプロフィール:公式アカウントの基本情報や詳細情報の設定
  • LINE VOOM:動画などのコンテンツ投稿機能
  • 拡張機能:業種別の追加機能やMessaging API連携
  • 収益化:月額課金制の会員機能(メンバーシップ)の管理
  • 設定:アカウント全体の各種設定と権限管理

これらのタブはワンクリックで瞬時に切り替え可能で、必要な機能へ素早くアクセスできる設計になっています。特にホームタブは各機能への概要リンクも含んでいるため、初心者の方はまずここから各機能を探索してみるとよいでしょう。

運用が軌道に乗ってくると、分析タブとチャットタブを頻繁に行き来することになるため、タブの位置と役割を早めに覚えておくことが効率的な運用の第一歩となります。

左側メニューバー:詳細機能へのアクセス

画面左側に縦方向に配置されたメニューバーは、メッセージ配信関連の機能や各種ツール類への入り口として機能します。このエリアから、日常的な運用でもっとも使用頻度が高い機能群にアクセスすることになります。

メッセージ配信、ステップ配信、自動応答メッセージといった配信系機能から、メッセージアイテムやツール、トークルーム管理まで、実務で必要となる機能が整然と配置されています。また、データ管理や友だちを増やすための機能もここから利用できます。

特に注目すべきは「メッセージアイテム」の項目で、通常のテキストメッセージを超えた表現力豊かなコンテンツを作成する際にはここから作業を開始します。リッチメッセージやカードタイプメッセージなど、視覚的インパクトのある配信コンテンツはすべてこのメニューから生み出されます。

左側メニューバーの構成を把握しておくことで、「何かを配信したい」「自動化設定をしたい」といった具体的な作業ニーズに対して、迷うことなく適切な機能にたどり着けるようになります。

中央ダッシュボード:運用状況をひと目で把握

ホーム画面の中央エリアは、公式アカウント運用の現状を俯瞰できるダッシュボードとして機能します。ここでは運用に必要な重要指標が視覚的にまとめられており、日々の運用状況を素早く確認できます。

画面上部にはLINEからの公式アナウンスや新機能の情報が表示され、常に最新の動向を把握できる仕組みになっています。その下には友だち数の推移グラフや直近の配信結果、チャット対応状況などがカード形式で配置されており、各項目から詳細ページへワンクリックで移動可能です。

特に友だち数の増減や配信メッセージの開封率といった基本指標は、アカウント運用の健全性を測る重要なバロメーターとなります。これらの数値を日常的にチェックすることで、施策の効果や改善点を早期に発見できます。

ダッシュボードは情報の集約地点として機能するため、ログイン時には必ず目を通す習慣を身に付けることが、効果的なアカウント運用への近道となります。

画面右上の設定アイコン:アカウント管理

画面右上に配置された歯車アイコンは、アカウント全体の管理機能への入り口です。ここから基本情報の編集や権限管理、料金プランの変更など、運用の根幹に関わる設定を行います。

特に複数人でアカウントを運用する場合、権限管理機能は極めて重要です。管理者と担当者で操作できる範囲を適切に設定することで、誤操作を防ぎながら効率的な役割分担が可能になります。また、応答設定では自動返信のオンオフ切り替えや営業時間の設定など、顧客対応の基本方針を定めることができます。

Messaging APIの利用設定もこのエリアから行うため、外部システムとの連携を検討している場合は早めに確認しておく必要があります。設定項目は多岐にわたりますが、運用開始前にひととおり確認し、必要な項目を適切に設定しておくことが安定した運用の基盤となります。

LINE公式アカウントの管理画面でできること

管理画面では単なるメッセージ送信を超えた多様な機能を活用できます。これらの機能を組み合わせることで、顧客との深い関係構築から売上向上まで、幅広いマーケティング目標の達成が可能になります。

メッセージ配信機能で友だちへ情報発信

公式アカウント運用の中心となるメッセージ配信機能は、友だち登録したユーザー全員または特定のセグメントに向けて情報を届ける仕組みです。テキストだけでなく、画像、動画、スタンプなど多様な形式での配信が可能で、伝えたい内容に応じて最適な表現方法を選択できます。

配信対象の絞り込み機能を活用すれば、年齢層や性別、地域といった属性情報に基づいたターゲティング配信も実現できます。さらに、オーディエンス機能を使って独自の条件でユーザーをグループ化し、より精密なセグメント配信を行うことも可能です。

配信タイミングの最適化も重要な要素で、予約配信機能を使えばもっとも開封率が高い時間帯を狙って自動的にメッセージを送信できます。定期的な情報発信もスケジュール登録しておけば、運用負荷を軽減しながら継続的なコミュニケーションが実現します。

チャット機能で個別の問い合わせ対応

チャット機能は顧客からの個別メッセージに対して、1対1でコミュニケーションを取るための機能です。問い合わせや要望、クレームなど、さまざまな顧客の声にリアルタイムで対応することで、顧客満足度の向上につながります。

受信したメッセージは一覧形式で表示され、未読・既読のステータスや対応状況がひと目で分かる仕組みになっています。複数のスタッフで対応する場合は、担当者のアサイン機能を使って役割分担を明確にし、対応漏れや重複対応を防ぐことができます。

各顧客にタグを付けて分類したり、対応内容をメモとして記録したりすることで、過去のやり取りを踏まえた一貫性のある対応が可能になります。定型文機能を活用すれば、よくある質問への回答を素早く送信でき、対応時間の短縮にもつながります。

スマホアプリ版を活用すれば外出先からでも迅速に対応できるため、顧客を待たせることなくタイムリーなコミュニケーションが実現します。この機動性の高さが、LINE公式アカウントを活用したカスタマーサポートの大きな強みとなっています。

自動応答メッセージで24時間365日の対応を実現

自動応答メッセージ機能を設定すれば、スタッフが対応できない時間帯でも顧客からのメッセージに自動で返信することができます。主に「あいさつメッセージ」と「応答メッセージ」の2種類があり、それぞれ異なる場面で活躍します。

あいさつメッセージは、新規に友だち追加してくれたユーザーへ自動送信される最初のメッセージです。歓迎の言葉とともに、初回特典の案内や利用方法の説明など、最大5つのメッセージバブルを組み合わせて送信できます。第一印象を決める重要なメッセージとなるため、内容は慎重に検討する必要があります。

応答メッセージには、すべてのメッセージに同じ内容を返す「一律応答」と、特定のキーワードに反応する「キーワード応答」があります。営業時間外の案内や、よくある質問への自動回答など、用途に応じて使い分けることができます。

時間帯や曜日を指定して自動応答の有効・無効を切り替えることも可能で、営業時間内は手動対応、営業時間外は自動応答といった柔軟な運用が実現できます。これにより人的リソースを効率的に活用しながら、顧客へのレスポンス品質を維持することができます。

リッチメニューでトーク画面をカスタマイズ

リッチメニューは、トーク画面の下部に常時表示される視覚的なナビゲーションメニューです。画像とボタンを組み合わせたこのメニューは、ユーザーの行動を効果的に誘導する強力なツールとなります。

自由にデザインした画像を背景に、複数のタップエリアを設定できます。各エリアには外部サイトへのリンク、クーポン画面への遷移、特定のメッセージ送信など、さまざまなアクションを割り当てることが可能です。常にユーザーの目に触れる位置に表示されるため、重要な情報や頻繁に使われる機能への導線として最適です。

例えば、よくある質問への回答ページ、新商品の詳細情報、予約フォームへのリンクなどを配置することで、ユーザーは必要な情報にワンタップでアクセスできます。この利便性の高さが、ユーザーエンゲージメントの向上に直結します。

テンプレートから選べる複数のレイアウトパターンが用意されているため、デザインに自信がない方でも効果的なリッチメニューを作成できます。作成後はプレビュー機能で実際の表示を確認し、必要に応じて調整を加えることで、最適なユーザー体験を提供できます。

クーポン・ショップカードで販促施策を展開

LINE公式アカウントの販促ツールとして、クーポンとショップカードは欠かせない存在です。これらのデジタル特典を活用することで、新規顧客の獲得からリピーター育成まで、幅広い販促施策を展開できます。

クーポン機能では、割引券や特典チケットをデジタル形式で配布できます。紙のクーポンと異なり、配布から利用状況の把握まですべてデジタルで完結するため、効果測定が容易です。友だち登録の特典として配布したり、新商品のプロモーションに活用したりと、さまざまな場面で威力を発揮します。

ショップカードは、来店や購入のたびにポイントがたまるデジタルスタンプカードです。一定のポイントをためると特典と交換できる仕組みで、顧客のリピート促進に効果的です。紙のスタンプカードと違い、紛失の心配がなく、ポイントの管理も自動化されるため、顧客にとっても企業にとってもメリットが大きい機能です。

これらの機能は単体でも効果的ですが、組み合わせることでさらなる相乗効果が期待できます。友だち登録時にクーポンを配布して初回購入を促し、その後はショップカードでリピートを促進するといった、一連の顧客育成フローを構築することが可能です。

配布したクーポンの開封率や利用率、ショップカードのポイント蓄積状況などは、すべて管理画面から確認できるため、施策の効果を定量的に評価し、改善につなげることができます。

分析機能で配信効果を数値化して確認

分析機能は、公式アカウント運用のあらゆる側面を数値化して確認できる重要な機能です。友だち数の推移、メッセージの開封率、リンクのクリック率など、多角的なデータから運用状況を客観的に評価できます。

友だち分析では、新規追加数とブロック数の推移、追加経路の内訳、属性分布などを確認できます。どの施策が友だち増加に寄与したか、どの層にリーチできているかを把握することで、より効果的な集客戦略を立案できます。

メッセージ配信の分析では、配信数に対する開封率やクリック率を確認できます。複数のメッセージを比較することで、どのような内容や配信時間が効果的かを見極めることができます。開封したユーザーだけを抽出してオーディエンスを作成する機能もあり、興味関心の高いユーザーへのフォローアップ配信に活用できます。

チャット分析では、手動応答と自動応答の比率や、一定期間の対応件数を把握できます。これにより、スタッフの配置や自動応答の設定が適切かどうかを判断する材料となります。

各種データは日次、週次、月次で集計でき、CSVファイルとしてダウンロードも可能です。定期的にデータを確認し、PDCAサイクルを回すことで、継続的な運用改善が実現します。

▼下記のお役立ち資料では、LINE公式アカウントを運用中に確認すべき「活用項目」をチェックリスト形式で整理し、日々の運用で継続的に成果を上げるための実用的ガイドとしてご活用いただけます。ぜひご参考にしてください。

まとめ:LINE公式アカウントの管理画面はまず基本理解から

LINE公式アカウントの管理画面は、多機能であるがゆえに最初は戸惑うかもしれません。しかし、基本的な画面構成と各機能の役割を理解すれば、誰でも効果的な運用が可能になります。まずはPC版とスマホアプリ版それぞれにログインし、実際に画面を触ってみることから始めましょう。

最初は簡単なメッセージ配信やあいさつメッセージの設定から着手し、徐々にクーポン配布やリッチメニュー作成といった応用機能へステップアップしていくことをおすすめします。運用データを定期的に確認しながら改善を重ねることで、LINE公式アカウントの真価を最大限に引き出すことができるでしょう。

基本操作に慣れてきたら、LINEマーケティング支援ツールを活用してさらなる運用効率化を目指してみてはいかがでしょうか。「hachidori」なら、標準機能では難しい高度なセグメント配信やステップ配信、スコアリング機能などを実現できます。専任担当者のサポートもあるため、管理画面の基本操作ができれば無理なく使いこなせます。より戦略的な運用で成果を高めたい方は、ぜひ検討してみてください。

▼株式会社エフ・コードでは、「hachidori」を提供しています。

hachidoriは、配信設定やタグ設計はもちろん、施策の提案・改善まで専任担当がサポートする
“成果直結型のLINEマーケティング支援ツール”です。

まずは機能や活用事例についてまとめた、サービス資料をダウンロードしてみてください。

目次
閉じる