離脱率とは、例えば自社のWebサイトに訪れたユーザーが、どのくらいの割合で他のページに移動せずに離れてしまうかを表した数値です。
離脱率は、サイトのコンテンツやデザイン、ユーザビリティなどに問題がないかを判断する重要な指標の1つとして重視されます。また、離脱率とよく混同される直帰率との違いを理解することも大切です。
そこで今回は、離脱率と直帰率との違いや計算方法、目安となる数値や改善施策などを徹底解説します。これから自社のWebサイトの改善をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
離脱率とは?重要性を解説
離脱率とは、Webサイトの各ページで、そのページが訪問者の最後のページになった割合を示す指標です。
離脱率は、サイト内の回遊状況やコンバージョンに影響する重要な要素です。
離脱率の重要性とWebサイトの改善が必要となる理由
離脱率は、Webサイトのパフォーマンスを測る指標の1つです。そこで、Webサイトを改善することで、ユーザー満足度やコンバージョン率にプラスの効果が期待できます。
そこで、Webサイトを改善すべき理由を以下で解説します。
離脱してほしくないページでの離脱を防ぐため
例えば、お問い合わせページやECサイトの購入ページなどのコンバージョンに直結するページでの離脱は、収益や顧客満足度に悪影響を及ぼします。
そこで、離脱率を分析することで問題のあるページや要因を特定し、改善できます。
離脱とページの読み込み速度は密接に関わっているため
ページの読み込み速度が遅いと、離脱率は上昇します。逆に、読み込み速度を改善することで、離脱率を下げることが可能です。ページの読み込み速度は、ユーザーの体験やSEOにも影響するため、常に最適化することが大切です。
離脱率が高いページは滞在時間も短い可能性が高いから
離脱率が高いということは、ユーザーがページに興味を持っていないか、目的を達成できないかのどちらかである可能性が高いです。そして、その場合は、滞在時間も短くなります。滞在時間は、サイトの品質や信頼性を示す指標の1つです。そのため、滞在時間を延ばすことは、ユーザーの関心や満足度を高めることに繋がります。
離脱率と直帰率の違いや計算方法を解説
次に、離脱率と直帰率の違いを解説します。
離脱率と直帰率の定義と計算方法
離脱率とは、Webサイトの各ページで、そのページが訪問者の最後のページになった割合を示す指標です。
離脱率の計算方法
離脱率の計算方法は、以下の式で表されます。
- 離脱率=そのページが最後のページになったセッション数÷そのページの総ページビュー数×100%
一方、直帰率とは、Webサイトの各ページで、そのページが訪問者の最初で最後のページになった割合を示す指標です。
▼以下の記事では、直帰率の改善方法をわかりやすく解説しています。ぜひご参照ください。
直帰率を改善する方法は?離脱率との違いや目安、高い原因を解説
直帰率の計算方法
直帰率の計算方法は、以下の式で表されます。
- 直帰率=そのページが唯一のページになったセッション数÷そのページから始まった総セッション数×100%
離脱率と直帰率の関係性と違い
離脱率と直帰率は、どちらもサイトのパフォーマンスやユーザーの満足度を測るための重要な指標ですが、その意味や計算対象が異なります。
離脱率は、個々のページのパフォーマンスやコンテンツの魅力度を評価するために使われます。
離脱率が高いページは、ユーザーの目的に沿っていないか、興味を引かないかのどちらかである可能性が高いと言えるでしょう
一方、直帰率は、サイト全体のパフォーマンスやユーザーのニーズに応えられているかを評価するために使われます。
直帰率が高いページは、ユーザーがサイトに入ってすぐに離れてしまったことを意味します。 これは、サイトのデザインやナビゲーション、キーワードの選定などに問題があるかもしれません。
離脱率と直帰率の具体事例
以下では、離脱率と直帰率の違いを簡単な具体的な事例で解説します。
例えば、サイトにページ A・B・C があり、次のようにページビューが発生したとします。
- ページ A > ページ B > ページ C > 離脱
- ページ B > 離脱
- ページ C > ページ A > 離脱
- ページ A > 離脱
この場合、離脱率と直帰率は次のようになります。
離脱率: ページ A: 50%、ページ B: 0%、ページ C: 50%
直帰率: ページ A: 50%、ページ B: 100%、ページ C: 0%
この例からわかるように、離脱率と直帰率は、それぞれ異なる視点からサイトの改善点を示してくれます。
離脱率の平均値の目安と注意すべきポイント
以下では、離脱率の平均値の目安と注意すべきポイントを解説します。
離脱率の一般的な平均値と目安
離脱率の平均値や目安は、Webサイトのジャンルやコンセプト、ターゲットなどによって大きく異なります。そのため、一般的な数値は公開されておらず、個々の状況に合わせた分析が必要です。
離脱率を判断する際は、他サイトとの比較ではなく、自サイトの過去のデータや現時点のデータを比較することが重要です。
例えば、75%前後で推移していた離脱率が、突然80%以上に上昇した場合、何らかの問題が発生している可能性が高いと言えるでしょう。
また、離脱率はページごとに見ることも必要です。それは、同じサイト内でも、ページの目的や内容によって離脱率は変わるからです。
例えば、ニュース記事やブログなどは、1ページで読み切れるため、離脱率が高くなりやすいのが特徴です。一方、ECサイトやLPなどは、ユーザーにアクションを起こさせることが目的であるため、離脱率ができるだけ低くなることが望ましいと言えるでしょう。
▼以下の記事では、直帰率の業界平均や改善方法を解説しています。ぜひ参考にしてください。
直帰率の平均を業界・Webサイトごとに紹介|下げる方法も解説
離脱率の平均や目安はページやサイトの性質によって異なる
離脱率の平均や目安は、ページやサイトの性質によって異なることを理解することが重要です。
例えば、以下のような要素が影響します。
ページの目的
ページの目的によって、離脱率の高さや低さが評価される基準が変わります。
例えば、コンバージョンに直結するページでは、離脱率が高いと収益に悪影響を及ぼしますが、情報提供やブランディングを目的とするページでは、離脱率が高くても問題ない場合があります。
ページの内容
ページの内容によって、ユーザーの興味や満足度が変わります。
例えば、ユーザーのニーズに応えるコンテンツや、魅力的なデザインやレイアウト、高速な読み込み速度などは、離脱率を下げる要因となるでしょう。
逆に、コンテンツの質が低い、デザインやレイアウトが見にくい、読み込み速度が遅いなどは、離脱率を上げる要因となるため、注意が必要です。
ページの位置
ページの位置によって、ユーザーの行動や期待が変わります。
例えば、トップページやカテゴリーページなどは、ユーザーがサイトに入って最初に見るページであり、他のページに誘導する役割を果たします。そのため、直帰率が高くなりやすいのが特徴です。
一方、購入ページや問い合わせページなどは、ユーザーがサイト内で最後に見るページであり、コンバージョンを促す役割を果たします。そのため、離脱率が高くなりやすいのが特徴です。
▼下記の資料では、Webサイトのシナリオ設計のやり方をわかりやすく解説しています。
・Web接客におけるシナリオとは?
・Web接客でシナリオ設計する理由や効果
・Web接客のシナリオ設計手順
デジタルマーケティングにおける顧客対応がますます重要性を増している今、Web接客を導入しようとお考えの方は、ぜひ下記の資料をダウンロードしていただき、自社サイトの改善にお役立てください。
離脱率が高い場合の原因と対策
次に、離脱率が高い場合の原因と対策について解説します。
離脱率が高い場合に考えられる原因
離脱率が高い場合は、ユーザーがページに満足できなかったり、目的を達成できなかったりすることが考えられます。
その原因としては、以下のような要素が挙げられます。
- ページのタイトルやディスクリプションと、ページの内容が一致していないケース
- ページのデザインやレイアウトが見にくい、読み込み速度が遅い、動作が不安定など、ユーザー体験が悪いケース
- ページの内容がユーザーのニーズに応えられない、価値が伝わらない、信頼性が低いなど、コンテンツの質が低いケース
- ページの目的やアクションが明確でない、次のステップに誘導する動線がない、フォームの入力が煩雑など、コンバージョンへの導線が機能していないケース
離脱率を改善するための具体的な対策
離脱率を改善するためには、上記の原因を解消することが必要です。その具体的な対策としては、上記の原因を解決するとともに、以下のようなものが挙げられます。
コンテンツの内容を見直すこと
ユーザーのニーズに応える有益な情報や、コンバージョンに誘導するCTA(Call To Action)を設置しましょう。
レイアウトや導線設計を見直すこと
ページの見た目や構造を分かりやすくし、ユーザーが目的のページにスムーズに遷移できるようにしましょう。
ページの表示速度を改善すること
読み込みが遅いとユーザーの離脱率が上がるため、画像の最適化やキャッシュの活用などで高速化を図りましょう。
入力フォームの項目を見直すこと
必要以上に多くの項目を入力させると、ユーザーが途中でやめてしまう可能性があるため、必須項目を最小限にしましょう。
▼下記の資料では、離脱率や直帰率の改善に直結する、UX/UIの改善プロセスや実施ポイントをわかりやすく解説しています。
・UX/UIを改善するプロセス
・UX改善を成功させるポイント
・UX/UI改善の成功事例
デジタルマーケティングにおける顧客対応がますます重要性を増している今、UX/UI改善の改善が必要不可欠です。もし「UX改善の具体的なプロセスが分からない」や「考え方や改善のポイントを詳しく知りたい」とお考えの方は、ぜひ下記の資料をダウンロードして、自社サイトの改善にお役立てください。
離脱率が高くても問題ない場合とは?
以下では、離脱率が高くても問題ない場合と、離脱率を考慮する際のポイントについて解説します。
離脱率が高くても問題がない場合
離脱率が高くても問題ない場合とは、ユーザーの目的が達成されている場合です。例えば、ニュース記事やブログといった1ページで読み切れるコンテンツを提供する場合は、ユーザーがそのページで必要な情報を得られたら、他のページに移動する必要がありません。そのため、離脱率が高くなりやすいですが、コンテンツの品質や価値が低いということではないでしょう。
また、問い合わせフォームやダウンロードページなど、コンバージョンに直結するページも、ユーザーがそのページで目的のアクションを完了したら、サイトから離れることが多いでしょう。そのため、離脱率が高くなりやすいですが、コンバージョン率に影響を与えるということではありません。
離脱率を考慮する際のポイント
離脱率を考慮する際のポイントは、以下のようなものがあります。
離脱率は、ページの目的や内容によって異なることを理解することが重要です。同じサイト内でも、ページの目的や内容によって、離脱率の高さや低さが評価される基準が変わります。例えば、コンバージョンに直結するページでは、離脱率が高いと収益に悪影響を及ぼしますが、情報提供やブランディングを目的とするページでは、離脱率が高くても問題ない場合があります。
また、離脱率は、他サイトとの比較ではなく、自サイトの過去のデータや現時点のデータを比較することが大切です。離脱率の平均値や目安は、サイトのジャンルやコンセプト、ターゲットなどによって大きく異なります。そのため、一般的な数値は公開されておらず、個々の状況に合わせた分析が必要です。離脱率を判断する際は、他サイトとの比較ではなく、自サイトの過去のデータや現時点のデータを比較するようにしましょう。
さらに、離脱率は、ページごとに見ることも必要です。離脱率は、サイト全体のパフォーマンスやユーザーの満足度を測るための重要な指標ですが、その意味や計算対象が異なります。離脱率は、個々のページのパフォーマンスやコンテンツの魅力度を評価するために使われますが、離脱率が高いページはユーザーの目的に沿っていないか、興味を引かないかのどちらかである可能性が高いと言えるでしょう。
▼下記の資料では、Webサイトを離脱する主な原因と、ユーザーに満足してもらうためのサイト構造をわかりやすく解説しています。
・離脱率の改善方法
・UX/UIの観点から見るサイト回遊を高める方法
・Webサイトの回遊率を高めるためのおすすめツール
「Webサイトの回遊性を上げたい」や「Webサイトの離脱率を改善したい」とお考えの方は、ぜひダウンロードしていただき、自社サイトの改善にお役立てください。
離脱率のまとめ
このように、離脱率とは、Webサイト内のあるページを含む全てのセッションのうち、そのページがセッションの最後のページになった割合を表す指標です。
離脱率が高いと、ユーザーの満足度やコンバージョン率に影響を与える可能性があります。そこで、離脱率を改善するためには、ページのデザインやコンテンツ、表示速度、内部リンクなどを最適化する必要があります。
そこで、離脱率の改善におすすめなツールが、エフコードの「CODE Marketing Cloud」です。
CODE Marketing Cloudとは、500社以上でCVRを平均134%に改善した実績と知見に基づく次世代型Web接客ツールです。
CODE Marketing Cloudは、ユーザーのサイト内行動を分析し、最適なメッセージやオファーを表示することで、離脱率の低減やコンバージョン率の向上に貢献します。
CODE Marketing Cloudは、専門知識不要の業界別接客テンプレートや、Google Analytics、MAツールなどと連携できるのが特徴です。
CODE Marketing Cloudを導入することで、離脱率の改善をより効果的にできるようになるため、ユーザーのニーズに応える最適な接客を実現できるでしょう。
▼下記では、デジタルマーケティング戦略、集客、接客、営業などの全方向からDX実現をサポートするさまざまな資料をダウンロードできます。
・Webサイトからの離脱率の改善
・Web接客におけるシナリオ設計
・Web接客ツールの効果的な施策
・UX/UI改善プロセスや実施のポイント
上記のような課題がある方は、ぜひ参考資料としてご活用ください。